三方よしカレンダー

2018年9月30日日曜日

私から届けたい一言メッセージ(ご報告)


私から届けたい一言メッセージを多数いただきましたので、ご報告いたします。



担 当:近江八幡市総合医療センター

開催日:H30920日(木)

テーマ:人生最終段階における意思決定支援~アドバンス・ケア・プランニングの視点から~



ACPについて、流れやどのような項目を聞くことで、患者様の本心を引き出すことができるのか等、大変勉強になりました。



・透析患者さんにおいても、最終段階の意思決定支援をしています。そこでは患者さん本人の意思が第一と思えています。うちの透析室ではACP用のノートを作成しています。これからもこのような勉強会に参加したいと思います



・初めて参加して、学生でわからないことも多かったけど、多職種の方の引き出しの多さにびっくりしました。勉強頑張ろうと思いました



・実際に現場で働かれている方からの視点でお話をされていてとても勉強になりました



・いろんな職種の方の意見や、実際患者の方と関りが参考になりました。この様な機会は初めてだったので緊張しましたが、良い体験になりました



・現場の出ている方ばかりで実際にどのようにして仕事をされているのかが参考になりました。ありがとうございました。機会があればまた、参加させて頂きたいです。



・ご本人、ご家族と一緒に最後のことについて話すということは、初めてで大変勉強になりました。相談員として勤務しておりますが、既に意思決定ガム透かしい状態の方が多く、本人を交えて話すことの大変さを知りました。



・ロールプレイは大変参考になりました。患者役として、自分の事も大事だが、家族のこともすごく気になりました。



ACPと一言で言っても、急性期病棟でのACPと在宅でのあるいは癌治療でのACPとは時間軸が大きく違うことを学びました勉強になりました。



・今現在、ACPを行う場面に遭遇しているので、大変参考になりました。

患者が意思決定しても、病状の変化により決定者は色んな判定をしなければならない。事前に判定材料を確認することも重要である事がわかった。



・在宅サービス事業に従事する自身にとって昨今”看取り”のケースが増加傾向にあります。自身の立場からアプローチ可能なACPについて改めて考える良い機会となりました。



・新しい試みでよかったです。それぞれがいろんな立場に立つ経験が良かったです

代理決定者、息子さんが(40歳ぐらいの設定)「ENTできる。元気でいるし、そんなこと(命の事)わかりません。考えたことないです」ドキッとしました。

病状の説明受けていても理解できない受け止め出来ない設定在宅であるあるだな~と思いました。



・急な事故や病気で自分の意思が表現できないケースがない保障はありません。普段から家族に自分の意思を話してみようという気持ちになりました。本日はありがとうございました。



ACP研修に何度か参加していますが、毎回大変難しく思っています。医療の場でこのようなことを求められることもあるので、今回の参加は大変勉強になりました。



・いつかは自分も代理人決定者になるだろうし、患者の立場になる可能性も大であることを改めて考える場でした。今日のロールプレイで感じたことや皆さんお感想も思いながら、そういう場面で向き合えるようにしたいと思いました

2018年9月20日木曜日

第130回NPO三方よし研究会のご報告


130NPO三方よし研究会のご報告



130回三方よし研究会が開催されましたので、ご報告させていただきます。



日時:平成30920日(木)18:3020:30

会場:近江八幡市総合医療センター よしぶえホール

当番:近江八幡市総合医療センター



〇ゴール

・意思決定支援の大切さを理解する。

・医師決定支援の方法を体験する。

・顔の見える関係・ネットワーク作り連携を深める。



〇情報提供:

     「平成30年度 高次機能障害従事者研修会」東近江保健所

     糖尿病三方よし研究会

     近江八幡市立総合医療センター 地域医療従事者研修 感染管理

     風船バレー大会



〇挨拶 近江八幡市総合医療センター 院長 宮下浩明 氏

130回三方よし研究会にご参加くださりありがとうございます、当院は急性期に特化して断らない医療を目指しています。花戸先生はじめ在宅の医師と連携して、地域包括ケアシステムを推進していきたいと考えています。樹木希林さんの例もありますが、私も家族と最期について相談をしました。その時々で気持ちも変わるかもしれませんが、本日はその辺のテクニックなど当院の川嶋より説明し、ロールプレイでの体験もして頂きたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。




〇話題提供 人生最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」経緯について:近江八幡市立総合医療センター 川嶋頼子 氏

916日に自民党でも終末期医療の検討に入ったと聞いています。本日は人生の最終段階における意思決定支援について説明させて頂いた後、ACPの演習を行いますのでよろしくお願いたします。

・「人生に最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の経緯

  ・3月に厚労省の上記ガイドラインが改定

  ・日本医師会のパンフレット作製

  ・診療報酬改定でガイドラインに沿った対応が在宅ターミナルの算定要件に→患者の希望に応じた看取りの推進

・アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について

  ・ACPの目標:重篤な疾患や慢性疾患において、人々が自身の価値観や目標、選好にあった医療を実際に受けられるようにする。

  ・ACPのメリット:患者の自己コントロール感が高まる。病院死の減少。患者の意向が尊重されたケアが実践され、患者と家族の満足度が向上し、遺族の不安や抑うつが減少する。

  ・ACPのデメリット:患者・家族にとってつらい経験となる可能性。介入研究の結果心配していたような害はない。時間と手間がかかる。

ACPの実際

  ・一般的なルール(ロールプレイ方法)

   患者・家族の希望を大切にしていることを尋ね、探索し、共感し、理解する。その上で、今後の病状の変化に備えて、もしもの時についての話を切り出す。

  ・病状理解を訪ねる

・経験を尋ねて探索する





〇ロールプレイをしてみよう!

 ・一般的なルールを使ってみる

 ・病状の認識を確かめる

 ・もしものときについて話し合いを導入する



 ・参加者によるロールプレイ 4人一組でグループを作る

  各グループの役割

   Aさん:相談員(医師)役

   Bさん:患者役

   Cさん代理決定者(子役)約

   Dさん観察者役

 

 ・進行

   説明15分、記入7分、ロールプレイ8分、フィードバック8分、




事例1:82歳男性、高血圧・・・、10年前に心筋梗塞を発症・・。

・ロールプレイ1

   Aさん、Bさん1組で、Cさん、Dさん1組で行う。

    ・記入:まず個人作業で、自分が相談員だったとしたら、どんな言葉で話し始め、そのように声掛けをするか、7分間で書き出す。

    ・ロールプレイ(8分間):それぞれの役割になり、相談を行う。

    ・フィードバック:どのような点がよかったか、どんな話し方が有効だったか、改善すべきところはどこかを話し合う。又修正すべき個所を書き込む。




〇ミニ講義

・代理決定者について

   ・代理決定者に関する課題

    代理決定者がその役割を知らない。医学的決定する準備ができていない。医師決定の過程がストレスフル・・・。

   ・よりよい代理意思決定のために

    代理決定者をあらかじめ選定する。

    代理決定者とともに今後の治療・ケアについて話し合い、その過程を共有する。

   

   ・代理決定者を選定する→代理決定者とともに話し合う→不安や疑問を尋ね、主治医との仲介役になる→患者と代理決定者の仲介役になる→希望・大切にしていること、してほしくないことを尋ねる→経験を尋ねて探索する→いのちに対する考え方を探索する(価値観:生きていることに大きな価値があるorある特定の状況になったら生きている価値がない)



〇ロールプレイ2をしてみよう!

   ・事例2:76歳男性・・・

   ・ロールプレイ8

   ・フィードバック4



〇発表:フィードバックの内容や感想などを全員で共有する。

   3グループ

    相談員役:すごい先生がおられたので、誘導して頂きました。

   10グループ

    患者役:家族関係が再構築されるタイミングなので、医師役がどこまでコーディネートしていけるかが大切だと感じました。

   7グループ

    相談員役:久しぶりにお会いするので世間話から入り、病状についての不安など深めていくことができた。

   5グループ

    代理決定者役:代理決定者の立場にたったことがなく、相談員の方が優しく対応して頂き、心強かったです。

  2グループ

   観察役:代理決定者が一度経験のある方なので、受け止め方ががっちりされており、前向きに相談を進めることができた。今はそう思っていても、気持ちが変わることなど大切にすべきだと思います。

  15グループ

   代理決定者役:最終的に父親の意識が朦朧とした時に、不安に感じると思うので、そのフォローなどもして頂けると心強いと思う。



  9グループ

   代理決定者役:親父とお酒をのんだ時しか話せない関係なので、先生と親父との会話を聞いていて、本当に親父はそのような気持ちなのかなと、代理決定者の難しさを感じました。



 近野様(司会);急に代理決定者決まることが多く、実際の場面ではとても迷われる。そのようなことも私たちは知っておかなければなりません。



  4グループ

   観察者役:先生役に上手に聞き出して頂いたので、患者も、代理決定者も思いを出すことができた。

  15グループ

   観察者役:意思をその場で決定するのは難しいので、その場で全てを決めるのではなく、持ち帰っても良いと思う。



  4グループ

   観察者役:患者さんの思いを聞いた後、代理人のお話を丁寧に聞き、その上で進めていくのが良いと感じた。



  8グープ

   観察者役:患者さんの思いを聞き出して頂いたので、スムーズに会話が進みました。治療方針なども踏まえて、相談するのがよいのではと思いました。



 6グループ

   観察者役:一生懸命聞き出そうとされたので、難しく感じた。まずは信頼関係を気づくのが大切だと感じました。今回は、よい経験をされたと思います。

  



〇コメント:永源寺診療所 管理者:永源寺地域包括ケア推進会 代表者 花戸貴司 先生

今日はACPの話題でした。急性期病院でこのようなテーマで演習を行えたことは意義のあることだと感じました。ACPの学習のスライドを見せて頂き、在宅のかかりつけ医の立場では少し違うかなと思うこともありました。資料3Pには「意向は病状によって変化いうるので、自分の意向は必ずしも尊重されなくてもよい」と記載されていますが、実際はどうでしょうか?



感患者の会:非常に不愉快です。生きてきたポリシーも大切にして欲しいと思います。。



ACPの時間がないとの記載もありました。忙しいなかで手間もかかります。このようなことをなんとかするのが、臨床宗教士や、かかりつけ医の役割であると思います。

Pに記載されている命の価値観には「生きていることに大きな価値がある。又はある特定の状況になったら生きている価値がない」とされていますが、それだけではなく、自分が大切にする時間や、自分と家族と過ごす時間なども考えていきたいと思います。医療だけを見ていると2者択一となってしまうが、生活を盛るとか、家族の関係を大切にするとか、それが本当のACPではないかと思いまう。人生のもっと大切にすることを多職種の皆さんと考えていくことが大切だと思いますので、よろしくお願いたします。




小串先生:8Pのことを言われたら、気も滅入ってしまいます。時間がかかってもじっくりとやることが大切だと思います。今回はマニュアル通りに説明されたからだと思いますが、山本君の発表にもあったように、急いで決めるのではなく、持ち帰って考えることも大切です。このような機会を大切にしていきましょう。



〇自己紹介:初めて参加される方より自己紹介を頂いた。



〇連絡事項:

  ・NPO三方よし研究会団体会員入会のお願い

  ・次回案内 第131回三方よし研究会 平成301018日(木)18:30

        会場:五箇荘コミュニティセンター