日時;平成30年10月18日(木) 18:30~20:30
会場:五個荘コミュニティセンター
(当番:神崎中央病院 エスペラル近江八幡 東近江圏域介護支援専門員連絡協議会)
ゴール
○終末期ケアにおけるIPWとIPEについて知ることができる
○褥瘡の予防・また処置に関して適切な連携により治療することができる
○連携のつなぎ役としての介護支援専門員の意義を知ると共に各職種が顔の見える関係を作ることができる
【情報提供】
滋賀県多職種連携学会研究大会
11月11日(日)10:00~16:30 滋賀県立大学
風船バレー大会の紹介
10月27日(土)布引体育館
12月の三方よし研究会のお知らせ
12月22日(土)16:00~18:00近江八幡市立総合医療センター
懇親会は駒吉のつゆしゃぶで開催、豪華ビンゴゲーム大会もあり。
【当番より】
〇(一言挨拶) 神崎中央病院 有吉院長
〇神崎中央病院 訪問看護・訪問リハビリの紹介(青木さん、小坂さん)
青木さん:独立したステーションから、病院内のステーションとなり、料金も若干お安くなりました。より安心できる療養生活を専門職がお手伝いしますので、いつでもご相談ください。
小坂さん:理学療法士・作業療法士による訪問リハビリテーションを実施しています。訪問リハビリは訪問看護の提供エリア以外、彦根エリア等でもサービスを提供していますので、よろしくお願いいたします。
【30分学習会】
『多職種で支える終末期ケア ~終末期ケアにおけるIPWとIPE~』
兵庫医療大学 共通教育センター 講師 上山崎 悦代さん
職業がら緊張はあまりしない方ですが、本日は医療関係者も多数おられとても緊張しています。
・看取りケアと多職種連携
多死(多死亡)社会と終末期ケア
✓どのように看取るのか
✓質の高い看取りケアとは?
終末ケアと多職種連携
・判断能力に関わる課題→「意思決定支援」が問われる
・多様な価値観の導入が必要→本人の意思を尊重することが、実は非常に難しい
・専門職自身をケアする視点が必要
多職種連携の困難さ
・他者と意見が異なる。→どちらかが正しい「衝突」ではなく、どちらも正しい「議論」として、連携することが望ましい。
兵庫医療大学では、学生の時代から、職種によって異なることを説明し、議論する場を設けている。
多職種連携のポイント
・違いを活かした支援、違いの背景にある価値の照合を図る
・多職種連携・協働(IPW)と多職種連携教育(IPE)
IPW(Interprofessional
Work)
・多職種連携、多職種協働、専門職間連携など
IPE(Interprofessional
Education)
・多職種連携教育、学際性教育
※IPWとIPEは表裏一体。
IPEとは
✓お互いから学びあいながら、お互いのことを学ぶこと
IPEの目的・効果
・協働に基づく実践の質が向上すること
✓コストパフォーマンスや効果を客観的に捉えることが問われている。
IPEの場面
・資格所得前、資格取得後
✓三方よし研究会のように、資格後にする方がより効果的。
IPEの特徴
・ずっとやり続けることが大切
IPEの評価
・実施したIPEがどういった成果があるのか、を確認することが需要。
※看取り事例の「振り返りカンファレンス」を執筆したので、興味のある方は、読んでください。
・他の職種に対する理解が深まり、多職種に意見を言えるようになる。繰り返し、何度もするのが良い。
✓終末期ケアにおいては、施設としての看取りケアの姿勢が問われる。
・多職種連携力を高めるための学び
【症例報告】
『みんなで、はやくこの傷を治しましょう!』~在宅褥瘡管理の質の向上を目指して
医療法人医誠会 神崎中央病院 在宅部門 訪問看護 在宅褥瘡予防・管理師 林裕香さん
キーワード:連携・協働・補完(つなぐ医療から、切らない医療へ)
・在宅医療の各サービスの認知度では、医師の訪問に関して、看護師の訪問は認知されていない
・在宅で褥瘡対策は大きな課題となっている。→在宅褥瘡対策チームで対応。
事例:80代女性、持病:てんかん、アルツハイマー型認知症の褥瘡に処置について
・看護介入したことで、創治療が促進できた。
・一緒に、治療過程を体験したことで、褥瘡ケアチームの一員と自覚できた
・連携とは、お互いの力を引き出しある関係→自らのスキルアップに繋がり→質の高いケアが提供できる→目指す地域づくりにつながる。
グループホーム悠愛 介護支援専門員 乾亜美さん
褥瘡と医療連携について、GH入所前はガーゼ交換で対応可能とのことであったが、診断を行うとかなり深い褥瘡であった、
介護職員では褥瘡の処置を行うことができないため、医療保険の訪問看護の利用となる。
最初は入院が必要とまで言われていたが、改善が見られた。
【グループワーク】
テーマ『褥瘡や傷が大きくなった場合の治療として、どのように地域で連携していけるか』
視点
〇褥瘡が発生しないように予防的に何ができるか?
〇褥瘡が発生してしまったときに、早く治すためにどのような人とどのようにつながるのがよいか?
〇アフターフォローはどうしていけばよいか?
【発表】
※各グループから1人1~2分以内の発表でお願いいたします。
A:エアマットを導入したり、日々の栄養状態を見ていくことが大切。訪問看護と介護職が協力して連携をとれるようにしたい。アフターフォローに対しては再発の危険があるので、気が付いたことなど報告して頂くようにしたい。
B:訪問看護では依頼があった際に褥瘡が発生しているので、家族ケアを否定してしまうことがあるので、注意したい。エアマットの導入時には最適な導入時期をケアマネとも相談して検討したい。
C:結論は、怒らない、共有ができるような人間関係を多職種で作ることによって、それぞれが発信できるようになる。入院することによって、環境の見直しにつながることもある。
D:褥瘡に関して発見が遅れることがある。在宅の場合には、褥瘡に関することを家族に十分説明しておくことが大切。訪問看護の有用性を家族に伝えたい。
E:褥瘡が発生しないようにするためには何ができるのか。食事の助言も重要である。関われるのは訪問看護などのであるが、早期に医療機関と連携をして、早期治療に入れるよういしたい。
F:褥瘡が発生しないように何ができるのか?褥瘡ができたら、何か月も治療にかかることなど、家族が知らないことがあるので、そのことを伝えることから始まる。
一般の人は褥瘡のことをよく知らないので、利用者やその家族に情報を伝えるようにしたい
G:いろんな方がおられる。ケアマネさんに連絡を入れて早めにエアマットを入れる。治すことだけにこだわらずに、悪化しないように付き合っていく、その人に合わせたケアを行いたい。連携が大切。
【コメント】
〇在宅看護の立場から・・・訪問看護ステーション連絡協議会第4地区支部(東近江圏域) 支部長 寺下 由香さん
今回、皆さんのご意見を聞き、多職種で話ができることが良い機会であると、改めて感じました。先生が言われているように、多職種で連携することが大切ですので、私自身だけでなく、訪問看護からもこのような場に参加できるようにしていきますので、よろしくお願いたします。
〇急性期病院の立場から・・・東近江総合医療センター 皮膚・排泄ケア認定看護師 続宗敬子さん
介護の現場と病院では異なりがあるので、私たちがもっと在宅に向けて活動を行っていきたいと感じました。本日参加されている多職種の皆さんと連携していくのが大切だと感じました。ありがとうございました。
〇発表した当番病院から・・・神崎中央病院 看護部長 高野真由美さん
本日のグループワーク、すばらしいIPEであったと感じています。当院では、ケアマネさん、多職種が退院前に集まり、カンファレンスを行なうが、家族さんが置き去りになっていることがある。この場にくると、明日からのヒントを頂けます。ありがとうございました。
【次回】
第132回NPO三方研究会
日時:平成30年11月15日(木)18:30~20:30
会場:竜王町公民館
当番:滋賀家庭医療センター・竜王町ぼちぼちネット
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