三方よしカレンダー

2019年12月22日日曜日

第145回三方よし研究会のご報告


第145回三方よし研究会が開催されましたので、ご報告いたします。



日時:1221日(土)16001800

会場:近江八幡市立総合医療センター  よしぶえホール





○情報提供

 ・市民公開講座 令和2229日(土)八日市文化芸術会館

 ・市民公開講座のプログラムスポンサー募集

 ・三方よし研究会排泄ケア研修会 令和2320日 東近江総合医療センター




○認知症と共によりよく生きる~未来に向けて~

 慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 堀田聰子先生


DAYS BLG!(デイサービス)の紹介。

一般企業と協働しながら、ホンダ販売店での洗車、ジャガイモの芽とりなどの仕事をしている。

・利用者と呼ばずにメンバーと呼んでいる。

 ・認知症になっても働きたい、地域で役立ちたいを実現する取り組みを行っている。

 ・DM便の配達をヤマトと介護保険事業所で契約を結び、若年性認知症の人が配達を行っている。1通当たりの料金が決まっているので、無理なく、時には仲間と協力して取り組むことができる。

 ・企業と協働するにあたり拘っていることは、企業のユニフォームを着用すること。ホンダもヤマトもユニフォームを着用している。

・認知症の人と介護者が出会うときは病気が進行して、関係性を気付くのが難しい時がある。共に働く関係が、関係作りのヒント。

・おたがいさんのデイサービスでは掃除もメンバーが行っている。通常のデイサービスでは送迎後に職員が行っており、メンバーのできることを奪っていないだろうか?

  ・認知症未来共創ハブについて

   ・「認知症とともによりよく生きる未来をつくる」ことを目指して「認知症未来共創ハブ」を201810月に設立した。

   ・自身がALS等のケアを行う中で、本当にその人のことを考えてケアができていたかと振り返ったことも、設立した理由の一つ。

   ・認知症の人へのインタビュー(100人)を中心に始め、本人の生活課題やそれを乗り越えてきた工夫、思いなどを聞き取り、背景にある認知機能の障害なども整理、それに基づいて商品、サービス開発、まちづくり、政策提言などに繋げることを目指している。

   ・100人へのインタビューを経て、困りごとを11の生活領域での189の生活課題に分類し、課題を解決し、喜びに向かうためには、何ができるのだろうか?を多職種で検討している。

  ・認知症ともに生きる希望宣言

    (日本認知症本人ワーキンググループ(JDWG)は、2018111日、厚生労働省内で記者会見を行い「認知症とともに生きる希望宣言」を表明されている。)

    1. 自分自身がとらわれている常識の殻を破り、前を向いて生きていきます。

2. 自分の力を活かして、大切にしたい暮らしを続け、社会の一員として、楽しみながらチャレンジしていきます。

3. 私たち本人同士が、出会い、つながり、生きる力をわき立たせ、元気に暮らしていきます。

4. 自分の思いや希望を伝えながら、味方になってくれる人たちを、身近なまちで見つけ、一緒に歩んでいきます。

5. 認知症とともに生きている体験や工夫を活かし、暮らしやすいわがまちを、一緒につくっていきます。

上記の内、特に5.の実現にむけて、認知症未来共創ハブでは、取り組みを行っている。

  ・認知症解放宣言!


  ・Compassionate Community思いやりに満ちた 困難をともにする 苦しみを分かち合うまち(仮)について

    生老病死に関わる問題を地域住民の手に取り戻したい。

     ・中心的な概念の中に、「喪失」がある。喪失の体験だけは、どのような環境であっても一人称であり、「思いやりに満ちた 困難をともにする 苦しみを分かち合うまち」の手がかりになるのではと考えている。



  ・質疑応答


Q:認知症という病気があるのか考えてしまった?

A:認知症は社会が作りだしている可能性がある。




Q:金銭欲はどうですか?

A:高齢者の方にはお金はいいからと言われる方もいますが、お金を頂くと元気なお顔に変わるんだと感じている。ある町で道の駅を作ったら、地域住民さんが野菜を持ち寄られた結果、地域の診療所がガラガラになったというエピソードもある。



Q: Compassionate Communityの概念では、喪失の評価軸のようなものがあるのか?

A:評価軸まではないが、この考えを頭に置いて、ウェルビーイングを進めていければと考えている。



○大阪のヒョウ柄三人娘からのエール!






○活動報告

・五個荘地区の認知症捜索模擬訓練について:小串先生



  ・五個荘を3地区に分けて実施している。(3年に1回なので、疲れず丁度良い。)

  ・今年で11回目となる。

  ・捜索訓練には、発信機とスマートフォンも活用している。(アプリ:みつけてnetを使用して位置情報の提供を捜索者に行っている。)

  ・平成27年度はドローンを使用しての捜索も行っている。

  ・地域の中での顔と顔を見える関係を大切にして活動を広げていきたい。



・高次脳機能障害患者の就労支援について
       :滋賀県高次脳機能障害支援センター田邊陽子様


  ・正しい診断を受けるために

  ・滋賀県においては、平成186月にむれやま荘が設立されている。

  ・推計では年間に330人が発症している。

  ・症例紹介:50代男性の短期記憶障害のある方の復職支援ついて
                       (復職できた症例)

    ・福祉就労:作業所で作業を行った対価の報酬を頂かれる。

  ・症例紹介:40代男性の短期記憶障害のある方の復職支援について
                       (復職できた症例)

    ・帰りのバスが分からないなど不安もあったが、TEKITOの支援も得て、現在も就労を継続できている。

  ・東近江圏域高次脳機能障害者従事者研修会を開始しており、多団体、多職種との連携を築いていきたい。



・永源寺地区の地域での場づくりについて:おいでぇな高野 九里重義様


  ・永源寺地区には、地域まるごとケアを目指している、チーム永源寺がある。

  ・だが、チーム永源寺だけに任せず、高野の中でも助けたい活動を行っていきたい。

  ・仲間は、前向きに活動して、特技を持っている、夫婦で取り組めそうな人に声をかけている。

  ・運営資金は、東近江市の補助金も活用している。

  ・具体的には次の活動を行っている。

    ・ふれあい体育事業(グランドゴルフ)

    ・安心福祉事業(カラオケ、ポールウォーキング、足踏みラダー)

    ・伝統継承事業(高野の歴史学習会、ムラサキ栽培プロジェクト)

    

    ・歌声喫茶では休憩時間に、笑いヨガ、ボケない上歌・・なども行っている。

    ・高野四国八十八か所めぐり。→荒れていたので、再整備して60分のウォーキングできるようにしている。

    ・永源寺直伝精進料理の2日間の料理教室もしている。

    ・ムラサキの栽培プロジェクト:ムラサキは東近江市の花でもあり、このプロジェクトを地域の活動を資金にあてたい。

    ・更に多くの町民が共に楽しめる活動にしたい。(ムラサキ栽培の課題は、連作が5年間できないこと。)



Q:ムラサキは幾らくらい?

A:輸入院は100グラム500円だが、国産品は品が無く高値で買い取って頂ける。



q:連作ができる場所は見つかるか?

a:永源寺には使われていない、畑や荒れ地が沢山ある。





○初参加の方の紹介



○次回のご案内

146回三方よし研究会 令和2116日(木)18:30

当番・会場:東近江総合医療センター




○メーリングリストについて



○実行委員会から

・感想等は、一言メッセージに記入してください。


・是非ML会員にもなってください。

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