三方よしカレンダー

2019年4月18日木曜日

第137 回 NPO三方よし研究会のご報告


137 回 NPO三方よし研究会を開催しましたので、ご報告いたします。



日時:平成31418日(木)18302030

会場:近江温泉病院 総合リハビリーションセンターPT

当番:近江温泉病院



ゴール

○脳卒中発症後の運転支援の関わりについての近況を共有する

リハビリテーション過程における胃ろうについて考える。

〇生活期におけるリハビリテーションマネージメントのあり方について考える



【情報提供】

    共生型デイサービスせきすいのお知らせ:ジッセントシップ 小泉様


    ヴォーリズいのちのケア講演会 519日:ヴォーリズ記念病院 加藤様


    心臓病で命を落とさないために:湖東記念病院 小澤様




【学習会】

『当院における運転支援5年間の実績からの報告』

近江温泉病院 総合リハビリテーションセンター 作業療法士 仲野剛由様


・近江温泉病院では年間30名の方の運転支援を行っている。(8割の方が男性、9割が脳血管疾患)

2014年から疾患の申請が義務化され、OTが運転評価する機会が増えた。

・認知症で6か月以内に回復の見込みがないものは運転免許書の取り消しとなる。

・症状があって事故を起こされた内、多くの方が、無申告で運転されているという課題がある。



・自動車運転再開の支援の紹介(近江温泉病院の取り組み)

 高次脳検査、運転シミュレーター検査を実施し判断力・視野評価を行う。

・失語症の方でも運転シミュレーターに参加できるように企業と協力してシステムを構築している。

・実車評価は教習所との連携が必要。

・運転中断は運転継続者の約8倍機能制限が起きやすい。

・運転中断すると運転継続者の約2倍抑うつ症状が起きやすい。



※課題:滋賀県自動車運転支援連絡協議会の設立(協力支援マップの作成など)



【事例報告】

68歳(受傷時)頚髄損傷・重度不全四肢麻痺の受傷から現在(70歳)までの物語

(病院・事業所連携を中心に~急性期・回復期そして生活期・現在も続くリハビリマネージメント)



・急性期:関わりの経過報告(手術・気管・胃ろう・医療連携)近江八幡市立総合医療センター:PT吉村様


・回復期:自宅退院にむけて(関わりの経過報告 離床・車いす駆動・食事・家族指導・退院指導):近江温泉病院:ST引本様


・生活期:在宅・訪問看護・訪問リハ・通所リハ(関わりの経過)

療養管理・離床生活リズム・食事自己摂食安定・気管切開閉鎖・車いす散歩・           趣味の継続・活動参加・いきがい:

看護協会居宅支援事業所:西野様


   近江訪問リハステーション:瀧澤様




   看護協会 訪問看護:日永様




   リハビリセンターあゆみ・通所リハ:深津様




グループワークへレクチャー 

★テーマは・本人の思いを断ち切らない・望みをつなぐ・リハビリマネジメント支援



【グループワーク】

①全体を通しての感想

②リハビリテーション過程における胃ろうについて考える

③生活期におけるリハビリマネージメントのあり方について考える。

★テーマは・本人の思いを断ち切らない・望みをつなぐ・リハビリマネジメント支援って・・・・?



【発表】

A:本人の思いを共有できていたのが、素晴らしい。胃ろうについて、状態に応じて導入の仕方がことなると思われる。


B:急性期から生活期までお話がきけた。目標設定が明確に定められていたのが印象的だった。胃ろうに関して、在宅医が評価するのは難しいかもしれない。


C:本人や家族の意見、その中でも本人の意見を尊重されていて良かった。多機関、多職種の強みが活かされていた。胃ろうについては、栄養があってのリハビリであるので、しっかりとした目的、理由があれば行うことも良いと思う。


D:本人の意思をしっかりと聴き取り、目標に向かって支援出来ているところが良かったリハビリは体力を使うので、胃ろうでの栄養補給も有効だと思われる。


E:本人の思いを大切にし、それをマネジメントして多職種で関わることが大切。在宅で胃ろうから経口摂取に移行できたことは素晴らしい。


F:急性期から生活期に本人、家族の思いを繋げていかれたのが、良かった。PT,OT,DT、DR,CMの共有する場がリハ会議なので、家族としっかりと話しあえたていたことが印象的であった。


G:本人の思いの変化に合わせて対応されたのが素晴らしい。胃ろうについて、経口摂取に向けて取り組まれたことが素晴らしい。


H・I:胃ろうに関しては、最終的にとれる胃ろうだったので良かった。在宅復帰が本人の希望だったが、目標を病院で明確にして頂いたことが成功の鍵だったと感じた。訪問リハと通所リハの併用は本来はできないが(東近江ルール)、適正な理由があれば利用可能。今回は併用できたことが目標の達成に繋がっている。




(総括

家族(息子さん):今日はこのような機会を開催して頂きありがとうございます。僕もリハ関係の仕事をしていますが、在宅復帰した事例が少ない。父は僕の結婚式のスピーチなどできないかと思っていたが、奇跡的に上手くいきました。PT,OT,STの積極的な関りにより、コミュニケーションもとることができるようになり、旅行など生きがいのある生活が送れています。僕自身も、患者様に必要なことを行っていきたいと思います。

※:母からの手紙も披露。(皆さんのおかげで、楽しみを持ちながら前向きに生活を送れています。)




古道先生:多くの方に支えられて現在に至ることに「感動しました。本人も奥様も前向きなかたで、気管切開も閉塞でき、胃ろうもやめられるなどしてる。現在、希望されているバルーンを取り外しについては容易ではないが、検査等も行い検討していきたい。

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【次回三方よし研究会のご案内】

日時:516日(木)18:30

会場:湖東記念病院

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