三方よしカレンダー

2021年6月18日金曜日

第162回 三方よし研究会のご報告

 

162回 三方よし研究会を開催しましたので、ご報告いたします。

【日時】令和3617日(木) 18:3020:30
【会場】ZOOM活用によるWeb開催
【当番】東近江介護サービス事業者協議会在宅部門・施設部門(社会福祉法人六心会)

GOAL
コロナ禍で発生している生活困窮の現状の一端と市内の支援実践を共有する。
地域と多職種、多機関が連携した災害時の要配慮者に対する支援体制づくりを考える。
顔の見える関係・ネットワークを作り、連携を深める。


 

【情報提供】
えいよう三方よし:ぴーまん食楽部 浅岡紅美子さん

20192020年度の報告


2019年は27件、2020年は17件の相談あり。
 

【学習会】
〇コロナ禍による生活困窮~「東近江ワンペアレントサポートプロジェクト」の実践から考える:社会福祉法人 六心会 奥村さん






生活福祉資金特例貸付とは

 ・緊急小口現金:上限20万円
 ・総合支援資金特例貸付:上限単身世帯月15万円、2人以上世帯月20万円
 ・申請:令和38月末日まで延期

全国及び滋賀県ならびに東近江市における特例貸付の実施状況
 ・県内全域からの申請。リーマンショック時は製造業の多い自治体で多かった。
 ・幅広い年代層で女性が3
 ・借受人の9割が月5万円以上の減収。収入0円が2

しわ寄せは非正規雇用のひとり親家庭に
 ・こどものいる世帯への影響が深刻
 ・我が国の約4割が非正規雇用であり、コロナ禍以前はなんとか生活を営んでいた世帯も、コロナ禍による休業、失業により大幅な減収となった。
 ・コロナ禍は、「見えない貧困」の問題を炙り出した。
 ・外国籍住民の借受人の増加は、リーマンショック時よりも深刻。
※「他人ごと」ではなく、「自分ごと」として考え、行動に!

 

〇コロナ禍による生活困窮~「東近江ワンペアレントサポートプロジェクト」の実践から考える:一般社団法人がもう夢工房 綾 康典さん


コロナ禍で収入が減ったひとり親家庭や、要介護者を抱える単身者等に対する食材提供の支援プロジェクトの実践から見える東近江市の現状を知り、「わがごと」として「できること」を考える。


















 ・地域住民の志金をもとに設立
 ・カフェ、コガモマルシェ、農泊振興、ガリ版発祥地の活かした町おこしなど実施
 ・コロナ禍における活動
 ・コロナ禍で困っている家庭向けに200円での弁当販売(コガモカフェ):100食超の利用者(のべ)

 ・ひとり親家庭支援による食材提供(6月から毎月1回)
  ・6月:40名、7月:62名、8月:164名、9月:226名、10月:240名、11月:47名、12月:250名、1月:253
 ※3月までにのべ1500名への支援
 ※現在、濃厚接触と指定された方への食材支援にも動き出している。

 900世帯ほどのひとり親家庭があり。そのうち600世帯に手当てが必要となっている。
 毎回1000枚ほどのチラシをひとり親家庭に配布している。

アフターコロナを見据えた事業展開
 ・貧困家庭の実態把握ができていない
  ・持続可能な全市的な支援の仕組みがない

 ProjectからAssociation
 できることからひとつづつ課題解決を目指します!!

 

QA

花戸さん:コロナが収まっても、経済的困窮は続くこと予想されることが新聞に記載されていた。
小串さん:市役所内のミッテと関係あるのでしょうか?
綾さん:市役所にもありますが、前のラジオ局の横にもあります。
小串さん:是非、この活動を続けて頂きたいと思います。

〇事例報告:
地域と連携した災害対策~「川並町防災連携会議」の取り組み報告:社会福祉法人 六心会 地域支援担当 奥村昭さん



❶近年の医療機関や福祉施設の被災
 ・2011311日に発災した東近江大震災では、岩手、宮城、福島3県で52カ所の高齢者介護施設が全半壊し、入所者407名、職員58名がなくなった。
 ・20164月の熊本地震や、20186月の大阪北部地震による高齢者施設の損壊といった地震による被災が続いている。
 ・令和27月豪雨では、熊本県の特別養護老人ホームが河川氾濫により被災し14名の入居者が犠牲になった。

➋五箇荘川並町防災連携会議について
 ・清水苑では、五箇荘川並街自治会と清水苑に隣接する「養護老人ホームきぬがさ」に呼びかけて、五箇荘川並町防災連携会議を開催することにした。
 ・河川調査)(フィールドワーク)を実施。

 ・緊急連絡網の作成を行った。
 ・三者の共有ファイルを作成した。

地域と福祉施設が連携する大切さ
 ・清水苑では近隣の用水路が溢れ、水浸しになることが多発。

 

〇我が町を知り、自分の命は自分で守る:東近江市五箇荘川並街副自治会長 防災士 川島幸夫さん




 ・歴代の活動計画は作成しただけで実践に活かされていなかった。
 ・81%のアンケート結果から見えることがある。自分ごとにする視点。
 ・アンケートをとったことにより数字で説明できるようになった。
 ・今までは神社・仏閣を中心とした仲間作りであったが、今後は防災を中心にして組織つくりが大切。

QA
奥村:川並町の方が、災害に対してどのように感じておられるか知らなかったが、活動により知ることができた。お互いにできることを考えることができるようになった。
川並町の住民と一緒に、課題をひとつ、ひとつ解決していきたい。 

小串:どうして、清水苑の近隣で水が溢れるのか?
川浪:容量が一杯で溢れています。
小串:ため池などあれば、解決できますか?
川浪:そのように思います。又標高の問題もあります。(八日市地区と比べると低い。)

 意見交換
❶自分が経験した災害や被災地支援活動の経験の共有
で感じた課題の共有
➌それぞれの立場から、今後取り組みが必要であると感じていること。

 【発表】

G:医師、MSW、お寺、地域活動、ケアマネのグループでした。
7年前に床上浸水の被害にあわれた方は、ボランティアさんの協力、畳を交換するなど復旧できたが、今でも湿気の強い日には泥臭い匂いがするなど爪痕が残っている。又被災地のボランティアに参加されている医師から、行政ができない細かなことをボランティアが行うことができている。ただ、コロナ禍においては、どのようなことができるのか、不安もある。
・東近江市には36か国、3000人の方がお住まい。エリアメールがなっても、文字が読めずに困られている。
・旧愛東地区では、命のバトンの取り組みにより、お互いを助け合う土壌を作られている。平時のネットワークが、災害時にも役立つと思う。

 

G
・阪神・淡路の震災の意見が多数ありました。
・その中で、物品やルート等の確保が必要。台風が近づいている時に、職員がこれなくなることが想定されるので、ルートの確認が必要。
・阪神・淡路から、ボランティアさんの言葉が根付いたように感じている。
・災害時には公共と、ビジネスと、自助(互助)のバランスが大切である。自治会の加入率の低さが問題となっている。
・外国人の方の支援が必要。様々な言語に訳して発信することも大切である。
・昔はポケベルしかなかったが、今は携帯電話が使えるので、機器を活用した情報共有が大切だと思う。

 3G:
・大きな災害を経験したメンバーはいないが、台風で屋根が壊れたり、がけ崩れなどの体験を語って頂いた。
・医療機器を使用されている方の課題がありました。介護保険ではBCPの視点で考えているが、なかなか難しい。京都では、災害時に病院が孤立してしまうことがあるので、私たちの通勤手段も課題となることを考えておかなければならない。
・京都では看護協会の第4支部で情報を共有し、平時からトリアージュを決めている。災害が行った際に、誰に何の支援が必要かを事前に決まて、備えておくことが必要。

 

4G:
・ST,OT、CM、歯科衛生士、薬剤師のメンバーでした。
・各職種で災害対策の研修を受けている方が多いが、一人で開業しっている方はやきもきしている。
・災害対策の勉強をしているが、コロナでは活かせることが限られている。今は、災害への意識が高まっているので、多職種で検討できる機会となっている。
・熊本などへの支援では、言葉が分からない(方言))こともあり、やはり近くの人に来てもらえると助かるとの地元の方の意見もあった。※通訳してくれたこともあり。

 

5G:
・亀岡からまいりました、私たちのグループは小串先生、堤さんなどの最強のグループでした。皆さんのお話を聞かせて頂くなかで、日頃からの連携の大切さを感じました。ありがとうございます。

 

〇情報提供
”もしも”に備える防災食:ぴーまん食楽部 浅岡 紅美子さん



浅岡さん:災害時の「食」の紹介を行っています。液化ミルク・・・、要配慮者のアドバイスを取りいれています。ご自身の安心の一冊として作成しましたので、是非ご活用して板田抱ければと思います。

〇三方よし研究会メーリングリストの紹介


〇次回
163回 三方よし研究会  令和3717日(土) 160018:00
当 番:八幡蒲生郡薬剤師会・東近江薬剤師会・東近江介護支援専門員連絡協議会
1800からはサテライト会場&オンラインでの懇親会もあります(^^)