三方よしカレンダー

2025年11月20日木曜日

第216回 三方よし研究会開催のご報告

本日、第216回の三方よし研究会が開催されましたので、ここにご報告いたします。


日時:令和7年11月20日(木)18302030

会場:東近江市文化交流センター(ZOOMによるWEB開催)

当番:東近江市役所、まちづくりネット東近江、東近江市社会福祉協議会


ーゴールー

〇地域における福祉サービスの利⽤に対する理解を拡げるために必要なことを考える。

〇住⺠による⽀え合いと医療福祉専⾨職によるケアとの協働・つながりを考える。

〇サービス利⽤における駐⾞場問題は、利⽤者・地域住⺠・専⾨職の共通の課題であることへの理解を深める 


【情報提供】

①2025年12月13日(土)に市民公開講座を開催します。今回は認知症がテーマです。講師は、京都新聞の松村和彦さんです。「心の糸 〜写真記者の僕が認知症を見つめ続けて気づいた光〜」よろしくお願いします。

②12月14日に成年後見セミナーが開催されます。寸劇もあります。この三方よし研究会でも成年後見制度が変わるんだという話がありましたけども、その改定案の最新情報なども提供いただけるということです。こちらもご参加いただければと思います。


③先ほどの市民公開講座の1213日の夜、市民公開講座の後、懇親会を開催いたします。市民公開講座の後、参加されるのもよし、懇親会だけ参加されるのもよし、メーリングリストに案内を流しておりますので、お時間ある方はぜひご参加ください。よろしくお願いいたします。


進行:東近江市地域包括支援センター:河島さん


【30分学習会】

『東近江市の生活支援体制整備事業~心豊かに暮らせる地域づくり~』

社会福祉法人東近江市社会福祉協議会 地域福祉課 生活支援コーディネーター 水谷 友彦さん


東近江市の生活支援体制整備事業の目的は「誰もが、支援が必要かどうかに関わらず、可能な限り自立して心豊かに暮らし続けることができる地域づくりを進める。」こと

・協議体とは、住民が、自分たちはどんな地域で暮らしたいかを、住民や専門職、事業者など、地域に関わる様々な人や団体が集まり、話し合う場。(ワイワイガヤガヤの雰囲気が大切)

・生活支援コーディネーターの役割は、1.地域にあるさまざまな活動や人のつながりを発掘し、その大切さを発信し、地域支え合いを推進する役割。2.住民と専門職、事業所、関係機関などをつなぎ、地域をベースにおこなわれている支え合い活動と制度のサービスが有効につながるように働きかける役割。3.くらしの困りごとをひろいあげ、その解決に向けて必要なところへとつなげる役割がある。

・第|層協議体『いっそう元気!東近江』東近江市に今必要なことを見出し、豊かに暮らせる地域づくりについて話し合い実残していく。

・いっそう元気!東近江のこれまでの取り組み…課題をテーマ化し、プロジェクト会議を立ち上げ、取り組みを進める。



・H30年〜R5年は、①暮らしを豊かにするための外出支援プロジェクト、②住民と医療・福祉の専門職がつながるプロジェクト、③農で活躍プロジェクトの3つをテーマに活動してきた。

・①暮らしを豊かにするための外出支援プロジェクトの目的…外出支援に関するニーズと資源、担い手の課題を明らかにし、暮らしを豊かにする外出支援について協議、実践すること。

・「いきがいを支える」外出支援を考えていく。公共交通機関があっても、どのように利用したら良いか分からない人もいる。使い方がわかれば利用する人もいるのではないか。地域には外出を支える取り組みや資源はあるが、担い手が足りていない。資源の整理・担い手づくり・資源を増やしていくことが必要。

・取組例1…いっそう元気!東近江×玉緖地区住民福祉活動計画推進会議にて、ちょこっとバスを活用したお出かけツアーを企画。

・取組例2…自分で運転しない いきかたを考える冊子『ほなイコ』の発行

・②住民と医療・福祉の専門職がつながるプロジェクトの目的…住民や専門職のサービス利用に対する意識を変え、その人が“心豊が”に“自立して” 暮らしていくことを“支える”ために住民と専門職がつながる方策や連携のしどころを明らかにすること。

・見えてきた課題は、介護保険サービスが目指すのは『自立支援』⇔世話になるというイメージ、サービスを使いながら地域で暮らす⇔地域のサービスを利用されたら安心という意識、地域とのつながりを切らない支援→住民と専門職互いのできる役割は?ということ。そこから事例をもとにわかりやすく伝えられないか...住民の思いを聞き、つながるきっかけができないか..身近なこと、自分のこととして考えてほしいと考え、ではまずは寸劇で伝えよう!「退院後のくらし〜あなたならどうする?」

というテーマで「いっそう元気!東近江」メンバーが寸劇で地域へ出かけることに。

・③農で活躍プロジェクトの目的…畑や野菜作りを通じて、「誰もが活躍できる機会づくり」、「いきがい」や「介護予防」につながる機会づくりについて協議し実践すること。

・ねらいは…『いきがい農業』の推進!東近江市において農業は暮らしから切り離せない。いきがいづくりや社会参加の機会となり、介護予防につながるということから、野菜などをお裾分けできる機会づくり・野菜づくりをしたい人の居場所づくり・いきがい農業を推進する人財バンクづくりとして、『おすそわけ野菜市』を開催することに。

・御園地区では40〜50歳代の女性の居場所『マハロ』の畑〜ヤーコン栽培~を実施→『いきがい農業』が拡がっている。

・もう一つの活動として、『生きがい農業のすすめ』の発行。

・各プロジェクトの取り組みから、①第1層(市域)で課題化したことを、第2層(地区)へ働きかけることで、地区域だけでは難しい課題解決を進めるきっかけになった。②市社協だけでなく、プロジェクトメンバーが主体的に、地区へ働きかけ、協議と実践を進められた。推進役と協議の場が必要であることが見えた。③課題解決を進めていくためのツールはできたが、実際に地域の課題解決につながるか検証が必要。ということで、3つのPJを終了した。


・R 6年からは新たな3つのプロジェクトで動き出している。①高齢男性の“はたらく”を通じた居場所づくりPJ、②福祉サービスの利用に対する理解を拡げるPJ、③多様な専門職の地域デビューPJ。

・①高齢男性の”はたらく”を通じた居場所づくりプロジェクトのこれから目指す方向性は、1.仕事を終え介護が必要になるまで間の“高齢男性”をターゲットに、出かけたいと思える場づくりをすすめること。2.仕事や対価だけを目的にせず、その場に役割や出番がある、頼りにされる (=“はたらく”) 機会があることで、やりがいが生まれ、自分も元気になれることを検証すること。

・取り組んでいくこととして、1.市域を対象に、元気な高齢男性が集まれる『シニアハローワーク(仮)』を目指す。「おいしい・たのしい・おしゃれ」をキーワードに。2.何に取り組んでいくかは、集まった参加者と決めていく。まずは、集まってもらうきっかけ(入口)として、実験的に料理作りから参加者を募る。

・実践として「おしゃれなスパイスカレーに挑戦しよう」企画を実施。結果、10/14(火) 参加者:5名。11/13(木)参加者:4名。12/8(月)参加者:8名予定。

・参加者の声…「声がかかれば参加するんやけど、自分からは・・・」「役があるから地域に出られる部分は大きい。多分、何もなかったら地域と繋がれていなかったと思う」「何か取り組んだことで“ありがとう”と感謝してももらえる機会(はたらく)がいいな」

・③多様な専門職の地域デビュープロジェクトについては、取り組んでいくこととして、1.南部地区を対象に『なんぶ未来会議(第2層協体)』との協働で進める。2.まずは、民生委員や福祉委員を中心に、南部地区の事業所(2〜3か所)と顔を合わせる機会を目指す。3.地域住民への参加を促すべく、高齢者分野の事業所(ケアマネ・デイサービス・サ高住など)をターゲットに絞る。

・実践として、地域住民と医療福祉の専門職が“知り合える”懇談会を10/17(金)に実施。参加者:35名。

・参加者の声…「(住民)自分や家族の誰かが福祉サービスを受けない限り接点がない。こういう機会は嬉しい」「(専門職)運営会議等でしか地域住民との接点がなかったがこういう機会があると地域とつながっていけそう」「(専門職)困った時に相談出来る場があると知れて良かった。もっと地域のことを知りたいと思えた」

・プロジェクトでの取り組み目標…期間 2026年2月まで。ゴール 課題解決or解決に向けた仕組みづくり。交流会 第2層協議体メンバーに向けて取組報告。

・第2層協議体の役割…自分たちがどんな地域で暮らしたいかを考える。★地区における住民の暮らしの課題の把握と共有 ★地区にある地域資源(宝物)と新たな資源の見える化・発信 ★地域の支え合いをベースにした必要な取り組みの推進 ★暮らしに関わる医療福祉の専門職や多様な関係機関との情報共有・連携強化 ワイワイガヤガヤの雰囲気を大事に。

・いっそう元気!東近江x第2層協議体交流会を令和7年1月29日に行った。

・「あなたのまちの集いいね」プロジェクト…★今代河川敷グラウンドゴルフ ★御園歩こうちいきんぐ ★下麻生町ラジオ体操 ★桜川西 おぶさ おしゃべり広場

・第2層協議体が地区にあるお宝探し・意味付けして発信、発行も。

・生活支援コーディネーターとして…①“サービスづくり”ではなく“地域づくり” 今、地域にあるもの、暮らしをしっかり見る。不足するものの見極め、地域住民だけに任せない。②「人の心を動かす」働きかけ、楽しい・やりがい・感動を大切に。

自分のこととして考えてもらえるように。③地域づくりを進める"仲間づくり” 一人では何もできないことが大前提。住民・専門職・民間事業所・行政・社協職員(地区担当)と共に。④「こんなこと必要やんな」をカタチに話し合うことを大切にして、一歩動いてみる。見えてきたことから、次の展開を考える。







【活動報告】

『福祉サービスの利用に対する理解を拡げる ~サービス利用における駐車場問題の解決にむけて~』

⚫︎社会福祉法人東近江市社会福祉協議会 地域福祉課 中西 知史さん


・今人と人とのつながり縁が希薄化している。血縁、地縁、社園とかいろんな家族形態の変化であったり、地域の雰囲気の変化、あとは職場でのかなり縁がかなり切れていっているというところが大きな希薄の種別になっている。なぜこうなったか、もともと日本の地域社会というのは共同体社会であって,出会いというものが人のつながりを維持していたという時代があった。そこでは個人の思いとか欲求よりも集団のしきたりが優先されて、少し息苦しい部分もあった中で、現代、お金でモノやサービスが得られるようになり、暮らしが維持できるようになって、選択の自由が得られた反面、つながれない、選ばれないことからのつながりの格差というものがかなり発生してきている。自ら孤立することを選べるようになったということも、ここの大きな変化。現在、誰もが孤立しやすい社会であって、自分自身もまた明日もしかしたら孤立化するかもしれない、他人事ではないという社会になっているということが大きな背景としてある。血縁、地縁、社員を超える、志を共にする、私たちと言える支援というものを結んでいくことが、今後の地域づくり、大事なことかなと考えている。社協の職員が地域の集い場に行った時に、住民からよく言われる言葉として、あれ中西さん最近見ないよね、デイサービス利用することになったみたいよ。そうしたら次に返ってくる言葉が、介護のプロと繋がったから一安心ね、という言葉が返ってきます。その中で、でも最近家に行っても留守が多いし、出会えへんのよっていうことで、デイサービスに行ったことで、おばちゃん飲みに行ってたお友達のところに行ってもなかなか家にいないとか、ヘルパーさんが来てることで遠慮しておこうというふうに地域の方がサービスを優先してつながりが切れていっている。プロにつながったという安心が生まれると、だんだんと地域の中での関心、その人に対する関心が薄れていくということが地域の中では発生している。サービスを使えば使うほど、地域のつながりを薄れてしまうという問題は、実は住民の方も同じようなことを感じているということがわかってきた。これは専門職と住民の共通の課題だなということも思っているところ。支え合いと専門職によるケアがしっかりタッグを組んでいかないと、今後の地域づくりが進んでいかないということが印象として残っている。

・こういうことの背景をもとに、福祉サービス利用に対する理解というものを地域の中で広げていく必要があるのではないかということでプロジェクトが立ち上がり、まずはその必要性を知ってもらう機会を作るということと、ここで大きなキーワードになったのが駐車場問題です。ここが大きな実態とか課題を地域住民と共有し、多様な人や団体との共同により解決を図っていくと。こういうことを進めながら、サービスを使えば使うほど地域とのつながりが薄れてしまうということの課題解決の糸口を探っていけたらと思い、この取り組みを進めている。八日市地区をモデルにさせていただいたんですけれども、なぜ八日市地区だったのかというと、まず高齢人口に対して介護認定者の割合が市内に最も高い地域だったということ。あともう一つは駐車場に困っている専門職の声が、かなり周辺のところから上がってきていた。でも、そういう解決に図るような資源も同時にあるよねという話もしていた中で、八日市地区の駐車場問題からちょっと取り組んでみようということで、八日市地区の第二層協議体と共同して取り組みを進めている。この駐車場問題というのは、実は訪看さんの調査資料を見ていると、実は全国的な課題になっており、専門職が停めているのに邪魔だということで苦情が入り、処置に行った訪看さんが警察の対応をしている間に処置をしていた利用者が亡くなったというようなケースも全国ではあったというふうに聞いている。人によっては苦情から出て行ってほしいと地域の人に言われたり、駐車料金がかかってしまうので、サービスやめとくわと言われる人もおられるということも聞いている。駐車に関して警察に許可を得るということもあるかと思うが、警察の許可はあくまでも警察が許可を出しているだけであって、止めている地域の住民が理解をしているわけではないので、どっちにしても苦情につながってしまうということが出てきている。背景にあるのは先ほどのつながりの希薄化とか社会的な孤立というのが地域の中でも発生していて、この駐車場問題を大きく促進しているような形になっているのではないかというふうに見ている。

・こう思っていくと、地域住民もサービスの利用者も家族も、医療福祉の専門職もみんな困っていると。何とか協力し合えないのかというのがこのスタートになる。というところで八日市地区の方でサービス利用に対する理解を広げる懇談会というものを開催して、駐車場問題を大きく取り上げている。その中でまず最初に駐車場で困っている人の声と専門職の困り感ということで、訪問看護聖書の狩野さん、今日お越しいただいているウェル青葉の小林さんに報告をしていただいた。狩野さんからは、私たちの仕事には車が必要ですということで、訪看業務は特に荷物が大変多い中で、歩いての訪問というのはなかなか考えられないというところもあるし、処置するということが大前提に言ってくれているので、特に緊急訪問になったらすごく困るというふうお話だった。その後、ウェル青葉の小林さんから、事業所のケアマネさんが、どれだけ駐車場問題に困ったかというところを数字でとったところ、2日に1回は駐車場に困っていたというところから、住民の皆さんに実はこんな課題があるんだよということをお話しいただいた。その後、グループで話をしてもらった。この駐車場問題については、保健センターとか障がい事業所さんも参加いただき、乳幼児訪問や障害者の訪問など、高齢者支援に特化した課題ではないよねということも共通認識できたと思っている。住民さんの声としては、親もサービスの利用をしていてお世話になっていたと。できることは協力したいという住民さんの声と、あと専門職がこんなことに困っているっていうこと自体を知らなかった、でも今日来てみてよくわかった、住民に広く知ってもらうことが大事だねということが話としては出てきている。また駐車場には孤立という問題が大きいのだな、自治会未加入の人やアパート住民というのは地域の中でも分からないし、こういった方のところにどのようなサービスが来ているのかなということは、地域住民としても分からないなという声もあった。同時に嬉しかったのは、自治会の空きスペースなら使ってもいいよという声。早速すでに自治会の駐車場を使っていただいているということも出てきている。あとは、商店など理解を求めて停められるところをマップ化できてもいいよねという声を住民さんからもいただいているところで、この駐車場問題の解決に必要なことを整理させてもらった。

・1つは、一人でも多くの方に福祉サービスの現状や課題、駐車場問題について知ってもらう。これだけ専門職が一生懸命、本当に忙しい中でも利用者の支援をしていただいているということ自体を、やはりもっと広く地域の人に知ってもらう、そこで起こっている課題も知ってもらうということも大事だねっていうこと。2つ目に駐在に関する仕組みとルール作り。借りれるからと無法地帯のように停めたら、それはそれでまた苦情になったり、信頼関係を失うことにもなる。協力いただける側にもメリットがあるように、このルール作りができたらなということ。もう一つは駐車に協力いただける場を増やすということで、このルールができたら、このルールを持って各商店や自治会に回って場所を広げていくということをしないといけないと思っている。やはりみなが自分ごとで考えるということをしていかないと、なかなか進んでいかないことだなと思っている。で、こういった駐車許可証みたいなものを今ちょっと作成中で、これを事業者さんの車のボンネットに置いていただき、訪問中ですということとか、事業所の名前を入れていただくような、今こういうパネルみたいなものを作らせていただいているところ。あとはお店側にもこのような社会貢献をしているということも分かるように、福祉サービス車両の駐車に協力していますみたいなシールもできてもいいかなというふうに思っている。

・この駐車場問題を広げていくということも大切だけれども、やはり理解と思いやりをもう一度地域に広げていくということが何より大事なことなのかなというふうに思っている。で、その理解が広がることで、駐車場の問題以外にも、いろいろ解決してくれることもあるんじゃないかというふうに思っている。やはり福祉サービスが必要になっても、これまで培ってきたつながりと暮らしを継続できる地域づくりを目指して、住民性と専門職ができることを持ち寄って協働していくということが大事なことかなというふうに思っている。







⚫︎いっそう元気!東近江(第1層協議体) ウェルあおば介護相談室 小林 秀子 さん


・この駐車場問題、一体いつから困っていたのかというと、介護保険が始まって25年経ちますが、最初の頃から困っていました。もともとその前の在宅介護支援センターというところでも仕事してたんですけれども、その時から訪問すると、車停めるところがない、しょうがないので、家の前に停めさせてもらうっていうようなことがずっと続いていました。今は車に事業所の名前がついていると、ああ、ケアマネさんなんやなとか理解していただけるような風に広がってきたんですけど、当時はそれもなかったので、介護保険とか福祉の理解もなかったので、この問題ってずっと何十年も続いている問題でした。でもまたその困っているということを今まで人に言ってきませんでした。自分たちでなんとかして、路駐でしょうがないかなとか、近所の自治会さんにお願いしたり、自分たちでは2日に1回困ってなんとかしていたんですが、誰かに助けてもらうという方法が,なかなか見つかりませんでした。途中は包括支援センターさんに相談したり、あと市営住宅などでも困ったので、住宅課とかに出向いて相談したこともあったんですけれども、後で分かったことなんですけど、そちらも同じように困っている側で、なかなかその解決には至りませんでした。

・で、私、今はその一層元気のメンバーなんですけど、生活体制整備事業っていうのも知りませんでしたし、一層、二層っていうのも、それは何なんだっていうぐらいで、なかなかそういう困りごとが解決できるような場があるということも知らなかったので、今までこういうことになりませんでした。で、10月23日に懇談会に参加させてもらいました。

・いつもは相談を受ける側なので、困っているということを自分から発信すると、こんなに助けてくれるという声がたくさん集まるんだなとすごく実感しました。で、その話し合いをしている中で、だんだん地域の皆さんが自分ごととしてこの駐車場の問題を感じてくださっているということを、時間を追うごとに肌で感じることができました。自分の家の前の道は狭いから、皆さんに来てもらう時になったらきっと困るわみたいな話をしてくださる住民さんもいらっしゃいましたし、自治会の役をしてるんやけど、あの自治会の駐車場は空いてるから、今すぐにでも使ってくれていいよとか、具体的なご意見や案もいただきました。今までその地域の人たちと直接このように沢山の人数で話し合うという機会がまずありませんでしたし、それはすごく新鮮でした。専門職だけの困りごとと思っていたんですけれども、その懇談会を通して、住民さんとの共通の問題というところにシフトできたなって感じました。

・で、こうやって一緒に考えることってすごく大事だなと本当に思いました。ケアマネジャーは問題が起こったら、解決する方法を作らなくちゃいけないみたいに習っているんですけれども、その方法が今までやっぱりわからなかったんですね。でも社協さんと一緒にいろいろ動くことで、これって他の専門職が感じている問題とか、なんとかしたいなとか、これはなんとかならないのかなっていうような問題を、ここの場でならいろいろ解決していけるんじゃないかなっていうように今は感じています。で、それがやっぱり地域の皆さんと一緒に考えるということで、地域の皆さんと専門職の壁みたいなものがどんどんなくなっていったらいいなと思っています。


【グループワーク】

テーマ『サービス利用における駐車場問題を考える』

〇専門職として駐車場が無くて困ったことはないか? 苦情につながったことはないか?

〇駐車場が無い問題にどのように対応をしているか?

〇福祉サービス利用に対する理解を拡げ、駐車場問題を解決していくために必要なことは?



【発表】

<1グループ>

・大阪から参加しております、高齢社会をよくする女性の会、大阪の梅本と申します。4年ほど前に母を見送りまして、今は妹が要介護2で、週に1回、妹のケアに通っていたりしておる、ケアをする側の立場として参加をさせていただきました。

・今日のテーマ、すごく大きいテーマだなと。介護保険始まる前からずっと、やっぱりそのそれぞれの専門職の方の課題になってたということが、なぜこの25年間、そのままなんとなく解決がしているような、いないような状態になってたのかということで、どのようなことに困っているのかということを第1グループのところでは最初に出し合い、内容をそれぞれ出していただいたわけですが、例えば地域によっては、どのおうちに駐車をさせてくださいとお願いすることが、次のその地域とのいろんな話につながるので、非常に気を使うというようなことから、ネットワークがあって困っていないという方とか、実際に駐車禁止のところに知らずに停めてしまって、罰金を自費で払わされたという話から、非常に幅広い困りごとがありまして、私の方からは、都会のヘルパーさんたちの移動は自転車なんですが、その自転車ですら、しばらくの間止めるということも困るというような経験をされているヘルパーさんたちが結構いらっしゃるっていうようなことも紹介をさせていただきました。

・どういうようにこのことを解決をしていったらいいのか、具体的にじゃあどうしていくのかということに関しては、地域と、その地域といっても地域住民の方のご理解、地域の企業やお商売されているところの理解、事業者同士の連携による理解というような、それぞれのレベルがあるだろう。で、具体的に協力をしていただいた方に、協力してますシールを出す、それでその企業や商店の地域での認知度が上がるみたいな工夫と同時に、実際にコインパーキング満杯で停められないとか、いろんな形での実害が起こることについては、やはり行政、自治体の方からの支援金など制度の設備が必要なのではないかなと。

・だから、一方だけでの解決だけじゃなくて、それぞれがその困りごとをきちっと寄せ合って話し合う。で、今までは表に出し切れていなかったことをきちっと表に出して、話し合って、問題提起をしていくということから始めていくのが大事かなという受け止めをさせていただきました。



<2グループ>

・私たちのグループでは、工夫として、訪問する前に、事前に訪問先に駐車スペースの確認をするという工夫をそれぞれされていましたが、やはり利用者さんがここ止めていいよと許可してくださっているスペースに停めた場合であっても、他の方、地域の方からクレームがあることもあったという意見がありました。お隣さんなどからクレームが来ると利用者さんにも迷惑がかかるということで、やはり地域のつながりが大事だなというような意見がありました。

・先ほど中西さんからも紹介があったように車の方に掲示できるマークがあると安心かなというように思いますし、地域でやることも大事なんですが、社名の入った車で来ないでほしいという希望の利用者さんもいるということで、地域だけでなくて、全国的にというか広い範囲での理解、協力が必要なのかなというふうに思います。



<会場グループ>

・福祉サービスのあの公用車車については、火事場の消防車と同じような認識で住民が理解をしないといけないんじゃないか、市民に正しいことを理解してもらわないといけないんじゃないかという話もありました。警察の方も、そういう困り感があるということを理解しておいてもらいたいということもあるのかなというふうに思ってます。

・この問題に関して私も取り組む中で感じるんですが、本当に地域性によるなというところがあります。田舎の集落、農村集落であればそこまで困ることはないけれども、駅前とか大きなアパート、マンションが建っているところには、なかなか停めるところがなかったりというところがあるよねという話もしていたところです。家族が配慮してもらえるところはいいけれども、家族がなかなか協力的ではないというところももちろんあるし、難しいところもあるよねと。

・この懇談会をしたことで、皆さんからお話がありましたが、専門職は住民のことをあんまり知らないし、住民は専門職のことをあんまりわかってないよね、事業所のこと知らないよねという中で、やはり互いの相互理解みたいなものが今後も必要じゃないかと。この駐車場問題に限らず、そういう関係性が作られていくことが必要なのかなということを話していたところです。


【指定発言】

⚫︎東近江警察署 交通課 阪口 優樹氏(メッセージ代読)


 いつもお世話になっております。東近江警察署には、定期的に地域住民等から数件の医療福祉関係者の駐車に対する苦情や問い合わせがあります。苦情や問い合わせのほとんどは、既に警察で駐車許可をしている事業所の車両です。警察に届け出をしても、そんな許可を出していることを地域住民は知らないことが多いため、通報が入ってしまいます。通報が入れば、ある程度の配慮はできますが、訪問中であっても事情を聴かざるを得ません。そう考えるとどこまで行っても、この問題の解決には地域の理解が必要であることは明らかです。通報があるということは、その地域に暮らす住民にとって危険な場所に駐車されているという認識だからだと考えます。

 いっそう元気!東近江の駐車場問題を考える取組は、地域の理解を拡げるとともに、地域の空きスペースや商店などに壁車協力を得ていくことで、甚大な交通事故を未然に防止し、交通安全の面からも、住民の命と暮らしを守る取組につながると考えています。

 本日は出席が叶わす、申し訳ございません。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



⚫︎東近江市福祉政策課 主事:林 友望 さん

 生活支援体制整備事業なんですけれども、簡単に言うと、高齢者の方が地域で安心して長く暮らせる地域づくりをしましょうということで、今生活支援コーディネーターの方であったり、各地区の協議体でいろいろ活動をいただいているんですけれども、やはり重要なこととしましては、その地域にお住まいの方が、介護予防であったり生活支援に対する理解というものを深めていただくということが必ず重要になってくるかなと思っております。で今回活動報告いただきました駐車場問題に関しても、やはり福祉サービスに関する理解というものがどうしても重要なテーマになってくるかなと思います。活動報告いただきました懇親会では、この駐車場問題というものを、そもそも困っているということを知らなかったという地域住民の方の意見もありましたので、やはりこういう活動をどんどん続けていくことで、福祉サービスの利用に対する理解を深めていただくとともに、介護予防であったり生活支援への地域住民の理解の広がりの一つとして、駐車場問題が切り口になることを望んでおります。


⚫︎東近江市福祉政策課 係長 竹岡 俊輔 さん

 この生活支援体制整備ももちろんですが、福祉政策課と致しまして地域福祉というものの推進というものも事業としてさせていただいているところです。この地域福祉の推進をいつも考える際に、地域住民、地域との相互理解を進めていくことで地域福祉が叶うと、ざっくばらん
に理解をしていますが、
一つの問題を捉えて、一つずつ考えていくということもすごく大事だというふうにも考えておりまして、今回のこの駐車場問題につきましても、皆様がこうやって真剣にご協議なさって、今後どうしていったらいいんだろうかというようなところを考えていただけることにつきまして、本当に心強く思っているところでございます。東近江市ももれなく今後高齢化ですとか、あと障害分野につきましても、そのサービスを受けられる方の数が増えるというのは避けられないことかなと思っております。そういった中で、今のような駐車場問題というのは、今後これからもまだまだ続く問題というようにも考えられると思います。ですので、やはり福祉の分野というのを、地域住民の方は、やはり自分が関わらないと、どうしても他人事よそ事に考えてしまわれる方がいらっしゃるのも仕方がないことだと思いますけれども、そこを皆様のご協力を得ながら、行政といたしましても、働きかけをさせていただいて、そのご理解が少しでも進み、この問題に端を発するような、地域福祉の推進に伴って解決できるような問題が少しでも前向きに進めばなというところを考えております。




【連絡事項】 第217回 三方よし研究会 市民公開講座 

日時 令和7年12月13日(土)14:00~16:00

当番・会場 東近江医師会 / 五個荘コミュニティセンター



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