三方よしカレンダー

2021年10月21日木曜日

第166回三方よし研究会のご報告

 

第166回三方よし研究会を開催しましたので、ご報告いたします。

◇日時;令和3年1021日(木) 18:3020:30
◇会場:zoomによるwebで開催(NPOまちづくりネット東近江)
(当番:東近江市、東近江市社会福祉協議会、まちづくりネット東近江 ) 

ゴール
○東近江市には 40 か国の方々がお住まい。困りごとなどを共有する。
○社協、まちづくりネット東近江の外国人の方々への支援等を知る。
○多文化共生社会の実現を目指して、各専門職・多職種で取り組めることを検討する。

全体司会:小串輝男先生


 
【情報提供】
定住外国人を対象とした、介護職員初任者研修の開催について(楠神渉)
・今年で7年目となる、定住外国人を対象とした介護職員の養成研修を4か国20名の受講生で11月に開講します。研修修了後は各地で介護の仕事を開始して頂き、人材確保のみならず、多文化共生に繋がればと思います。



30分学習会】
進行:山川美代子


 『定住外国人に対する支援について
  ~World Tour2021~ひがしおうみインターナショナルフェスティバル~』
NPOまちづくりネット東近江 森下留美様
          

・東近江市には40か国の方々、4023人がお住まい。
・外国人の方の暮らしいついて見えていないことがある。
・言葉の課題、文化の課題、仕事の課題、制度の課題などあり

 →東近江国際交流協会に相談が支援を行っている。具体的には、
 ・日本語教室の充実
 ・やさしい日本語の習得(高台に避難してください)
 ・Googleアプリで翻訳
 ・ポケトークでリアルタイムに変換できる。(今年に9月にZOOMと連動しで、翻訳機能が使用できる。)
 ・みえる通訳(タブレットやスマートフォンを使い、いつでもどこでもワンタッチで通訳オペレーターにながり、お客様との接客をサポートする。)
 ・日常的に外国籍の方と知り合いになる機会を作る。
を行っている。

・今後、いろんな国の人があつまるサロンをテーマ別に開催するので、是非ご参加して頂きたい。
・又、World Tour2021web12/24~開催します。ここが変だよ日本人第2弾や、飲食店のスタンプラリーなどを企画しています。
・多文化共生の地域づくりのための視点が持てるように取り組んでいます。外国籍では94歳の方が東近江にお住まいです。多種多様な文化がありますので、多文化共生社会の実現を目指して取り組んでいきたいと思います。

【事例報告・情報報告】
『定住外国人の困りごとについて』
東近江市社会福祉協議会 相談支援課 光井哲也様



・特例貸付状況 R2年度は4,075件中、2,141件、3年度は1403件中400件が外国籍の方の利用となっている。
・月別申請受理件数では、半数が外国籍となっている。昨年度は、ポルトガル、スペイン語の方の申請が多かった。スマホを使用した独自のネットワークがある様子。又少し遅れて9月にはベトナムの方が多数来られた。→理由を確認すると、借入ではなく、貰えると思われている方が多数おられた。(車を購入しようとされていた方もおられた。制度の意味が上手く伝わっていなかった。)
・総合支援資金借入者は1823件中、888件が外国籍となっている。外国籍の方は派遣など不安定な雇用条件で働いている方が多い。
・外国籍の方から様々な相談を受ける中で、言葉の壁を感じています。私たちは優しい日本語を使うように心がけています。これは外国人に対してだけでなく、日本人にも効果があると思います。地域で外国人を受ける体制を整えて行きたいと思います。
・社協として、今までは外国人への支援が薄かったので、今後は支援を充実していきますので、よろしくお願いいたします。 

東近江市 長寿福祉課 河島克彦様


・外国人の方からは多数の相談を受けています。
・事例を紹介したいと思います。事例の概要を説明すると、退院時の支援です。
・病院側からは外国籍の患者さん、家族に説明したと思っていても実は理解されていないことがあった。→今回、オンラインでの通訳を利用した。→ケアマネがずっと関わっていたが、途中までケアマネの役割、介護保険制度など理解させておらず、多文化の方に制度等をお伝えするのが難しいと感じています。
通訳上の課題は、今回はタブレットで、言葉を選べば、通訳をしてくれる機能を使用して対等しました。
医療、介護の専門用語を訳すのは難しい。たとえ、通訳者がついても、言語には訛りもあり、通じないこともありました。
・サポートの体制として、様々な窓口の説明が必要となっているが、なんらかの体制を整えていかないといけない。
・サービスを受ける当事者には、言葉が通じない不安、生活習慣、文化の違いなどがあり、しっかりと困りごとを聞き取れるようにしたい。
・今後は高齢化してくるので、外国人に対する支援が益々必要となってくる。
・皆さんが外国にお住まいになって、医療、介護を受けることをイメージされても良いのではと思います。

 【グループワーク】
テーマ『定住外国人に対して、各専門職・多職種で取り組めること』
視点 
 〇地域、職場での個人又は各専門職としての関わりなどを、グループで共有する。

 〇それぞれの立場(各専門職)で取り組めること。
 〇多職種で、どのような連携ができるのか?

 G
・それぞれの価値を聞き出すことが難しいと感じる。
・グループワークでは、個人的には医療通訳のお話をさせて頂きました。
・通訳の中には胡散臭い人もいるので、注意が必要だと思います。
・外国人の方には3つの質問が有効で、病気は? 何をしないといけないかのか? なぜ、しなければならないのか? など質問形式で確認するようにしたい。 

2G:
・私たちのグループでは外国人の方が増えている中で、どのようなサポートができるのか話あった。
・今は、インターネットなどでパッケージになった通訳もあるので、活用していきたい。スウェーデンでは、短期でも長期でも、言語を学ぶ機会を保障されている。
・コミュニティで馴染んで仕事をするのは壁がある。移民として見るのではなく、日本国民として受け入れて、同じ土俵で関わることが大切だと思う。

 G
・大学病院、薬剤の方がおられた。東近江では通訳の仕組みが整っていない現状もあるので、優しい日本語も活用していきたい。・・・・、・人権問題としても取り組んでいきたい。(ネット環境の不具合で記録取れず。)

 G:
・4Gは技能実習生と関わった方、本日ご報告して頂い方々のグループでした。
・コミュニティを作る難しさを感じた。ジェスチャーも大切。ツールもあるが、伝えようとする人との信頼関係を作ることが大切。そうすれば、伝わると思う。
・小串先生が、アメリカに行かれた時の話もあり

 指定発言
デイサービスセンターてんまや 児玉サビナ様(ペルー国籍)

・病院で先生のお話を理解するのはとても難しく感じています。
・妹が出産した時は、言葉が分かり難かったので、優しい日本語で先生や看護師さんが説明してくれたので、とても嬉しかったです。


 ・東近江市国際交流協会 今若真樹様

・困りごとが生じた際にどこに相談したら良いかが分からないとの声を外国籍の方に聞きます。ツールを使えばよいという訳でない。


・患者の子供たちが通訳することがあるが、医療の専門用語を子どもは分からないので、気をつけて欲しい。その子供たちは学校を休んで行っているので、そのことも配慮してほしい。
・中国の方が茶の葉っぱをそのまま急須に入れて飲んでいる人を見て、ケアマネが認知症と勘違いされた例がある。「わたしボケと違う」と言われていた。文化の違いが誤解を呼ぶこともある。又ブラジルの方はハグをされるが、セクハラと受け止められることがある。
・このような勉強会を開催して仲間を増やしていきたい。

「その他」
小梶:
・外国人の方がいるから、大変だとは思って頂きたくない。大変な仕事をしてもらう為に、ブラジルの方に来て頂いた経緯がある。安い労働力で外国人の方が大変だと思っています。そのように頑張っておられる外国の方を受けいれて欲しいと思います。
花戸:小梶さんが言われる通り、外国人の方を受け入れる体制を整えていきたいです。

花戸:学校では授業についていけなくて、発達障害と診断されることもある。
磯崎(せたカフェ):世田谷の状況も多様であり対応する側が、お話ができず大変なこともあると聞いています。

【連絡事項】 第167回 三方よし研究会 令和3年11月18日(木)18:30~20:30
 ○当番    びわこリハビリテーション専門職大学
 ・介護負担の軽減をテーマに研究会を開催しますので、是非ご参加ください。







2021年9月16日木曜日

第165回三方よし研究会のご報告

今回も無事に下記内容にて第165回三方よし研究会が開催されましたので、ここにご報告致します。


日時:令和3916日(木) 18:3020:30

会場:Zoom活用によるWeb開催

当番:近江八幡市立総合医療センター

テーマ 看取りの意思決定を支える

ゴール

◯在宅で行う意思決定支援を理解する

◯地域での「看取り」を支えるためにできることを考える



【ご挨拶】

近江八幡市立総合医療センター 白山武司院長



今回この場にて伝統ある三方よし研究会が開催されること嬉しく思っております。私も出席は初めてになりますが楽しみに参加させていただきます。

 

 

進行:近江八幡市立総合医療センター 近野由美さん




 

【学習会】

ACP(人生会議)入門編 ~そこにしかない、旅をしよう~」

双樹会 よしき往診クリニック 徳田嘉仁医師



Advance Care Planningを一言で(概ね15秒以内で)説明してみてください

(チャットにて参加者意見募集)

〜ご飯が食べられなくなったらどうしますか?

〜これから、どうなふうに暮らしていきたいかを、大事な人や、かかりつけ医、ケアマネと話し合うこと

(徳田先生個人の考えとして)

〜その人の人となりを皆で“識”っていく過程

・事前知識の整理として〜ACP(アドバンス・ケア・プランニング),AD(アドバンス・ディレクティブ),LW(リビングウィル)の関係性とは

・患者さんに将棋を促した事例

MSC(メディカルケアステーション)を利用した多職種連携、看取りの情報共有の実際




 




【事例提供】

1「倫理カンファレンスを行い多職種でACPに取り組んだ一例」

発表者:近江⼋幡市⽴総合医療センター 向原千夏医師




・症例:Iさん 80歳女性。視床出血で右肩麻痺の後遺症あり。2019.2月〜特養入所。2020.12月新規脳梗塞と菌血症で入院、著しく意識レベル低下。
4人兄弟の長女、早くに両親を亡くし妹の親代わりとして保険会社・事務職などに従事

・人好き、本好き、賑やかなのが好き、面倒見が良い、薄いピンクのマニュキュアをよく塗っていた、熱心なクリスチャンで教会によく通っていた

Iさんの事前意思:「延命治療も経管栄養もいらない、でも痛みはとって欲しい」〜エンディングノートへの記載もあり

・たびたび「家に帰りたい」との訴え〜家=長女さんの実家ではなく元々の京都の実家〜では最期に過ごす場所はどこがよいのだろう?

・倫理カンファレンスを10日目に開催〜臨床倫理の四分割表を使って検討

QOL検討にて:今後どこで過ごすか?①医療センター ②特養 ③近隣A病院 ④自宅 〜慣れた特養施設が一番デメリットが少なかった〜これは家族会議での家族意見と合致

→カンファレンス後3日で特養ふれあいへ退院決定〜「Iさん、帰りましょう!」のスタッフの声

 






2「ふれあいでの関わり」
発表者:特別養護老人ホーム ふれあい 上田氏、井上氏、青山氏



・居室に牧師さん一家が訪問、バイオリン演奏で皆で讃美歌を歌う〜Iさんも歌い出した!

・病院主治医も特養にお見舞い

・施設スタッフの関わり:マニキュアを塗る/カルピスなどを味わっていただく/音楽をかける/アロマを置く/家族写真を置く/牧師さんと会って頂く/愛犬コロちゃんと会って頂く

・最期:エンゼルケアに家族の立ち合い/ご家族の選ばれた洋服を着て頂く/ワインを口に含んで頂く/牧師さんにお祈りをして頂き施設職員でお見送り

・退院から約1ヶ月後にフィードバックカンファレンスを開催、病院・特養それぞれのスタッフで振り返り、課題を共有した〜コロナ禍のため初のオンライン開催

・まとめ:当施設がというよりご本人がエンディングノートに書きとめてくれていたことをご家族と相談しながらケアさせてもらった

・ふれあいでも看取りを開始してから7年ほどになるが、元気な時に「最後はこうしよう」と決めていた本人家族は実際少なく、いざという時に家族の意見が割れることも実際にはある






【グループワーク】

各グループでの意見交換 

テーマ:看取りの意思決定を支えるプロセス

*日常の中で行われている意思決定支援の現状を振り返る

*それぞれの立場で、看取りを支える為にできること

 

【発表】

1GDr.Ns.、行政)


・元気なうちに歩けなくなったらどうするといったことを聞いておく

・施設の職員の話として、若い職員は看取りの場面に遭遇することがないので、実際の場面では怖いと感じることもあった

・退院支援の場面で、コロナ禍で面会できないことも多い中、比較的早く退院を勧められる中で、その方の意思決定が早く分かれば対応もしやすい

・ご飯を食べれなくなったらどうしますか?との問いはDr.であっても容態が悪くなった時には聞きやすいが、普段はなかなか聞きづらいこともある

・特養入所時に最後はどうしますか?と聞くと家族もびっくりするので、それよりも本人のそれまでの生き方を聞くようにするとほぐれてよく話される

 


2G(教育者、管理栄養士、STCWMSWCM


・最期の意思決定支援として、自分も最期どうなりたいかを正月にでも考えておいてね、写真を毎年選んでおいてね、と話している方がいる

・ホスピスでも、本人の予後を家族に説明する場面で、最期の場面まで想像できない家族も居られ時間がかかることも多い

・事例で急性期病院での倫理カンファレンスや主治医の特養訪問や特養対応は素晴らしい

・若いうちは最期のことを考えないではないが深く考えることまではしていないことが多い

・エンディングノートも以前に書いたことが今本当に実行してもらえるのか?毎回やはり更新していかないし、葬式のこともやはり意思を伝えておくことは本人の義務

・宗教観とかかりつけ医をぜひ今から持っておきたい

 


3GPT、施設職員、CM


・訪問リハビリでターミナルケアをしている中、食に関する意思決定支援として、お店に行きたいとの希望に対して、実際に店を調べ動線を確保したりセッティングしたりする、もし行けなくともご家族に喜んでいただけた

45年前までは意思決定支援の場に行くことが難しかったが最近はシステム化され元気なうちから終末期のことを聞けるようになり、延命希望しない方へはスムーズに在宅看取りへ移行できた事例もある

・やはり元気なうちから確認しておくことが大事

・地域とのネットワークを組む中で意思決定支援を早くから行い看取り支援までスムーズにいったこともある

・終末期でのPTの役割として、福祉用具の選定は重要になってくる

 


4G(急性期医療関係者)


Dr.がいざというときに話をされることが多いのに対し、訪問看護では日常の中で本人の人生を探ることをやっているしこれ自体がACPなのかなと思っている

・家族の中から「そうなのよ!」という共感を引き出すことを意識してやっている

・病院地域連携の場ではエンディングノートを使っての対応はなかなか少ないのが現状

・患者と家族の思いがずれた時は間に立たされてネガティブな感情が出て来ることがあるが、その様なとき家族の思いを聞くより「あなたが患者さん本人だったらどう思いますか?」と聞くとよいかも

 


5G(病院、訪問看護、Dr.、患者ご家族)


・本人が話せるうちにしっかり話しておく、記録しておくことが大事

・邪魔をしない様にだがご本人の元気な声をご家族に伝えるようにしている

・コロナ禍でも病院施設でも面会を増やしているところもある

・自宅でなくとも病院でも施設でも看取れる環境を作ろうとする努力をしている〜食べる楽しみなどできることから

・今回のケースはラッキーなケース?良かった悪かったは本当は何年経っても判断のつかないことだろうが、少なくとも今回のケースに関しては多くの家族がよかったと思えている最期だったと言える

・ではもしこのケースが施設じゃなかったら?〜多分どのような場でもご本人ご家族が納得する最期を迎えられたのではないか

 


6G(薬剤師、在宅医、特養職員、医大生)


・特養入所の段階ではもうご本人から情報を頂くことが難しいことも多いので、ご家族から多くの情報を得る工夫をしている

・コロナ禍で定期的にご家族から情報を頂くのも難しくなっているので、タイミングを捉えて頂く〜食べ物であったり飲み物であったり

・急性期病院と地域の病院との性質の違いを感じている

 

 

【コメント】

●ご家族から 〜施設での看取りを決めた想い〜


・うちの子たちの今の思いとして、大学3年の子はやれることをやった、自分もこのような最期を迎えたいなと思った、大学1年の子はおばあちゃんが家族に負担をかけていると悩んでいたのでその不安をもっと取り除いてあげたかったし、もっと家にいるときに優しくしておけばよかった、中学生の子はおばあちゃんにしてあげたかったことを病院施設のスタッフさんが代わりにしてあげてもらえてよかった、最期ふれあいさんが引き受けてくれたことに感謝しているとのことでした。

・私は、母の面会の時に先生にいつもお出会いできたので凄く心強かったです。ふれあいさんにも同じ思いで、どちらかというと家にいるときの方が後悔があります。

5月に私の父も亡くなったのですが、亡くなるまでの一週間だけ入院になったのだが、病院が亡くなる30分前に今の奥さんに会ってもらい、亡くなる前の数分間思い出話をしあいながら息を引き取ったとのこと。両親のことを思うと、寂しい思いをせずに身近な家族といられるのが一番いいのかなとあらためて感じています。色んな方に支えてもらって家族は後悔少なくいられますし感謝しています、本当にありがとうございました。


 

●訪問看護ステーションゆげ ⾬森千恵美看護師


・皆さんこのような最期を迎えられたらいいなと思えるモデルとなる事例だった。この様な最期を目指して、本人が生き切った、家族が後悔しないと思える看取りを目指して、日頃元気なうちから思いを聞いて良い看取りに繋げていきたい。

・訪問看護でもお誕生日に写真を撮る様なイベントをしているが、その写真を見ながらどんな人だったのかというきっかけを掴んでいっている、そういったことの積み重ねが最期の看取りに生きてくるのかなと思い、毎日楽しく訪問看護に従事している。

・今回あらためて在宅は比較的時間がある方だと思った、急性期はそんな時間もなく後悔も残るケースも沢山あるのではないか、今日皆さんの話を聞いてそのありがたみも感じさせて頂いた。今日は皆さんの様々なご意見大変参考になりました、ありがとうございました。

 


【情報提供】

滋賀県多職種連携講演会 918日 1900~ 琵琶湖ホテル



糖尿病三方よし研究会より



【自己紹介】初めての参加者を中心に自己紹介


 

【連絡事項】

 第166回 三方よし研究会  令和31021日(木)

 当番:東近江市、東近江市社協、まちづくりネット東近江

 テーマ:「地域活動を知って専門職に繋ごう」





今回もご参加の皆さま、ありがとうございました。

そして担当頂きました近江八幡市立総合医療センターさまお疲れ様でした。


急性期病院での看取り支援での倫理カンファレンスその他患者さんのことを深く掘り下げたご対応、そして特養施設でのご本人に寄り添ったご対応、とても学びになりました。


次回も皆さまのご参加、お待ちしております!


2021年8月20日金曜日

第164回三方よし研究会のご報告

 第164回三方よし研究会が開催されましたので、ご報告します。

◇日時:令和3年8月19日(木) 18:3020:30
◇会場:zoomによるwebで開催(東近江市休日診療所内)
(当番:湖東歯科医師会 ぴーまん食楽部 )
◇ゴール
 ○口からの健康づくりを学ぶ
 ○歯科診療の実際
 ○患者様の状況が変わっても適切な支援を続けるために

【情報提供】
・ぴーまん食楽部の活動報告(おいしく食べてフレイル予防の冊子発行など)

・意思決定の為のICT機器活用セミナー(NPOオリーブの実)
【30分学習会】
『口から始める健康寿命の延伸』おおにし歯科クリニック 歯科医師 大西啓之先生


・県内の高齢化率:東近江27.4%ですが、三方よし研究会のこちらの会場の高齢化率はもっと高いです(^^)
今日、お話をする内容

 ・健康で元気に生活するために知っておきたい言葉(フレイル サルコペニア オーラルフレイル)
・食べられないを感じ取る、お口の働きを理解しよう、大切なお口のケア、お口元気で健康長寿
 ・フレイル(虚弱)
 身体の虚弱、こころ認知の虚弱、社会性の虚弱
 ・サルコペニア
 筋肉減少症→サルコペニア予防は健康寿命延伸の1つの大きな要因
 ・オーラルフレイル(口の虚弱)
 フレイルと関連する口腔機能の低下、食欲の低下、低栄養とも関連する
  口腔機能の軽微な低下、活舌低下、むせ、食べこぼし、噛めない食品が増える。
・フレイルの流れとオーラルフレイルの関係
  健康→プレ・フレイル→フレイル→要介護

・食べられないを感じ取る
  ・食べられない環境
     ・テーブルと椅子が合っていない。
  ・白い器に白いご飯は見えにくい。(黒い器に白いご飯はよく見える。)
      ・綺麗な歯、歯茎が下がる、歯茎がボコボコ、バネがあるが歯がない
       (入れ歯が浮き上がっている。)
 ・口腔のはたらき(口腔機能)
 ・食べ物をしっかり噛んで飲み込むことができると、なんでも美味しく食べることがことができ、栄養の吸収が促進される。
 ・歯がそろい、筋肉がバランスよく動くとはっき発音できる。
 ・口のまわりの筋肉をうごかすと、表情が豊かになり、若々しさを保てる。
 
 ・お口の機能の低下によっておこるトラブル
   誤嚥性肺炎:居宅サービスに関わっている方なら、毎日聞く言葉。
  私たちも日々、誤嚥している。唾液の誤嚥はあるが、最近が肺に入ることが原因で誤嚥性肺炎となる。

 ・誤嚥性肺炎予防のポイント

 ・お口を綺麗にして細菌を減らす。
・義歯洗浄剤を使用して、細菌を科学的に減らす。
 ・お口の体操で口腔機能の維持・回復を図る。

 ・お口の機能低下によっておこるトラブル
 ・口腔乾燥症(ドライマウス)
 ・高齢になると唾液の分泌量が減る為、口腔乾燥症になる人が多い。
 ・口、喉が渇く、食事が食べにくい、発音しにくい・・歯が落ちる、口臭など

・口腔乾燥症予防のポイント
 ・こまめに水分をとり、乾燥を防ぐ
 ・歯磨き、マッサージ、お口の体操、良く噛んで食べる。
・お口のトラブルの原因はバイオフィルム
 ヌルヌル、ネバネバの塊=歯周炎、口臭、ネバつき
・全身の健康を守る口腔ケア
 STEP1:歯磨き STEP2歯間部清掃(デンタルフロス、歯間ブラシ) STEP3 洗口(口ゆすぎ)
・義歯のケア
 ・流水で食べかすを洗い落す
 ・義歯専用ブラシを使用する。歯磨き剤は使用しない。
 ・歯、歯肉、粘膜のケア
 ・寝る前は義歯洗浄剤を使用する(入れ歯洗浄剤は週1回程度でOK
・健口ひとくちメモ
 歯や口腔機能を保つことで、健康寿命に役立つことが明らかになっている。
・いきいきした暮らしは口の健康から

 口腔内を清潔に保ち、口腔ケアの色々な働きが良好に保たれると、フレイル予防となり、社会の中でいきいきとした生活を送ることができる。

ご挨拶
 湖東歯科医師会 会長 和田先生

センターからの訪問診療において、歯科と栄養が連携して、良くなったというケースを本日はお話をさせて頂きます。フレイルに関して、栄養をしっかり摂れるように栄養士さんに考えて頂いて、口の中のケアは我々の分野なので連携して取り組んでいきたいと思います。コロナも口腔内がキレイな人の方が感染率が少ないとのデータもあります。

ぴーまん食楽部 浅岡先生

口が健康でないと食事も楽しめない。皆さんと一緒に栄養・口腔について考えていきたいと思いますので、本日はよろしくお願いいたします。

【症例報告】 
『訪問歯科診療でかかわった実際の様子』湖東歯科医師会 口腔機能管理支援センター 溝井敬子さん

           
・センターの紹介:(東近江市・近江八幡市・日野町・愛荘町・竜王町が対象)

 2020年延べ対応件数376件、半径16km圏内をカバーしている。
 湖東歯科医師会のHPに詳細が掲載されている。
・実際の治療では、吸引等様々な機会の他、災害用に発電機も備えている。
withコロナ時代、見えないお口は大丈夫ですか?
・栄養をしっかりと摂取できる お口に整っていますか?

※写真を写して症例報告
・欠損している歯があって、噛むということができない。→噛めますか?
・入れ歯が落ちてしまう。→入れ歯の状況を確認すると入れ歯があっていなかった。

・入れ歯が落ちてしまう。→入れ歯の汚れ、入れ歯に無数の穴があいている、→修復することでしっかりと食べられるようになったと喜ばれた。
 ・入れ歯にぎっしりとついた汚れあり。超音波を使用して綺麗にした。実際に取れた歯石はザラザラしている。
・転倒したことが原因で傷ができれば、口内炎ができている。→応急処置として尖ったところを丸める。
 ・入れ歯に汚れがついてしまっていた。→汚れたままの食事は安全ではない。
・入れ歯についていた細菌が、肺の方に入ると誤嚥性の肺炎につながる。
 ・30分歯を磨いても綺麗にならない。→ライトをあてて見ると汚れが酷いことが分かる。→保湿剤で浮かして汚れをとる。→キレイをとるには歯科衛生士だけでは難しい→多職種と連携したい。

大正13年生まれ、97歳、要介護4の方の症例報告
認知症生活自立度Ⅳ、障害生活自立度C2
・動揺歯の抜歯依頼あり歯科介入したケース。
・ポケットの溝23㎜程度で頑張ってケアされていた方。
・お口の中の状態が著しく変化している。
・介護が必要になった時、お口のケアがされていなかった。
・だんだんと、部屋の中が暗くなる。部屋に匂いがする。
・健康な時に作られた着物が部屋に飾らされている。健康な時と同じように口腔を保てるようにしたい!
 栄養状態の評価、低栄養を防ぐ、口腔衛生状態評価、誤嚥性肺炎を防ぐお口作り、口腔機能状態評価、食形態の調整
 多職種で地域でNSTのようなサポートができないでしょうか?

【グループワーク】
花戸:歯科の専門職だけでなく、多職種でどのようなことができるのか?なども協議したい。せっかく東京など遠方からも参加して頂いているので、グループワークではお話もして頂きたい。

テーマ『患者様の状況が変わっても支援し続けるためにはどうすればよいか?』
視点 〇入院から在宅・在宅から施設に移った時、歯科や栄養はどうなっているか?
   〇いつ・どの段階で気づけるか?
   〇それぞれの立場(各専門職)で取り組めること。

 〇多職種で、どのような連携ができるのか?

 【発表】
G:入院中の口腔ケアはしっかりできているので、退院前カンファレンスに歯科、栄養士が入っていないので、在宅に繋がっていない現状がある。他職種で連携した統一したケアができるようにしたい。

2G:歯科の状態、栄養の状態など、その場その場での評価が難しい。食べられるか、食べられないかに焦点が行きがちで、口腔まで視点がいきにくい。しっかりと噛めてことで、両足で踏ん張れる。しっかりと食べることが大切。食が食べにくくなったと際に、すぐにキザミ食にするのは如何なものだろうか?まずは家族と一緒のものが食べられるとよい。多職種連携では、三方よし研究会のようなところで、顔と顔が見える関係を築くのが良いと思う。

3G:このグループでのお話の中では、歯に対する引き継ぎが少ないのが現状。業界では当たり前のことが介護の現場では当たり前ではない。どのようにすれば歯科に関する意識、関心を持ってもらうのが課題である。個人的には、訪問してお口の状況を確認して、相談できる関係がある地域があるので、酷くなる前に気づけるようにしたい。

G:歯科が入ることによって、入院患者さんの口腔ケアが行え、口臭が減ることを喜ばれている。が歯科が入れていない施設もあり、見落とされている。病院に歯科の先生が来られても300人も入院されていたら、全ての患者さんを見て頂くことは難しい。
東近江では在宅のことをして頂いている先生もいる。提案として、オーラルフレイルに対して気付ける流れを作るようなキャンペーンをしてはどうか?そういった流れを是非、東近江でしていきましょうって、元気のでるお話がありました。

G:特養から在宅など、在宅に戻ると口腔状態が悪くなることがある。在宅から施設に戻った際に口腔のアセスメントが必要となる。口腔ケアに関しては、NSだけでは手に負えない。地域の歯科サービスがどのようになっているのか?口腔について、身体が先に行って、口腔ケアに対する気づきが遅れている。訪問看護、ケアマネに繋げると口腔ケアにつながる。

6G:繋がらへんはいつも連携がよくないとの発表がありました。私はケアマネですがショックだったのは、ケアマネで止まってしまうので、病院での口腔ケアが在宅に繋がらないとの意見がでたことです。

在宅にいる皆さんは、ご飯が食べられなければお粥にするなどの対応をしてしまっています。カンファレンスに関しては参加人数の制限をコロナ禍でされており、例えば3名の参加者としたとき、誰が参加すればよいのでしょうか?
食べることの大切さ、楽しみとしての食、京滋摂食嚥下を考える会ではそのようなことを協議しています。私のYouTubeに動画をアップしているので、見て頂けばと思います。
尚、京都では各圏域に口腔ケアサポートセンターを設置しています。

指定発言
・永源寺診療所 医師 木田直也先生

口に詳しいわけではありませんが、コメントをさせて頂きます。全体として、在宅に関わる住民さんの意識が十分でなく、地道な啓発活動が必要だと感じています。在宅に関わる医師とか訪問介護が意識してチェックする仕組み作りができるといいかなって思います。
グループのケアマネから口の中をどうみたらいいですか?と問いがありました。
比較的だれでも使用できる口腔アセスメント(OHAT)があります。ネットで簡単に手が入りますので、活用して頂ければと思います。 

・住井歯科医院 歯科医師 住井正勝先生

歯科医師の住井です。三方よし研究会には久しぶりの参加となり、大変参考になりました。溝江歯科衛生士から説明があったように、口腔機能管理支援センターが立ち上がりました。どうしても歯科の場合はグループワークにもありましたが、まずは皆さんに口の中を見て頂きたい。見て頂けると介入するタイミングが分かると思います。センターはまだまだ力不足ですが、三方よし研究会のように、歩きながら考えたいと思います。京都の松本さんのお話にありましたように「美味しく食べる」がキーワードかと思います。是非、この地域でも皆さんに美味しく食べて頂けるように歯科医師も関わっていきたいと思います。

花戸先生:少し時間があります。今日は遠方からも参加されていますのでコメントを頂いても良いでしょうか?

野田さん:たまたまグループの方にはお話をしたのですが、介護情報誌で栄養の紹介をしています。栄養をとることと、口から食べることは別。最後まで口から食べることが人生を豊かにすることの一つかと思う。多職種の関りが大切であると思います。関わることで人生を豊かにしていきましょう。

北澤さん:東京ではコロナ患者が増えていますが、私の歯科は閉じることなく診察しています。口をあけることが怖くて治療をやめていた方もおられますが、是非このような時でも口腔チェックをして頂ければと思います。

大熊さん:口をあけるとその国の豊かさが分かります。よど号事件で北朝鮮から戻って来られた方の口腔の状態はよくなったと言われます。今、ひろみさんからも発言がありましたが、口腔ケアを大切にしていきたいと思います。


次回の三方よし研究会の紹介
第165回 三方よし研究会 令和年9月16日(木)18:30~20:30
テーマ:ACP(人生会議)、倫理カンファレンス、特養での関わり。GWでは看取りの医師決定など、それぞれの立場でできることなどグループなども行いたい。皆さんのご参加をお待ちしています。

研究会


実行委員会