三方よしカレンダー

2022年2月17日木曜日

第170回三方よし研究会のご報告

170回の三方よし研究会が今回もZOOMオンラインにて開催されましたので、ここに報告いたします。


日時 令和4217日(木)18:3020:30

会場 ZOOM活用によるWebで開催

(当番 医療法人医誠会神崎中央病院)

 



【情報提供】
・ケアニン2の情報提供(楠神さんより)

3/5()にインターネット配信致します。当日はいつでも視聴できます。

皆さまメーリングリストで案内を確認していだだき、ORコード等から申し込みを行ってください。




・本の紹介(花戸先生より)
当会でもおなじみ田中奈保美さんの『ボケでもがんでも死ぬまで我が家』が近日発売されます。後書きには小串会長もご登場されます。皆さまもぜひご一読を。



【挨拶】
神崎中央病院 有吉院長より

・当院でのこれまでのコロナ対策を振り返り、今後の終息の後のことも含めて皆さまと一緒に考える機会にしたい。本日はどうぞ宜しくお願いします。



【学習会】

テーマ「神崎中央病院にて行っている感染対策」

・現在神崎中央病院にて行っている感染対策について

・感染対策について法人本部との連携内容など

発表 神崎中央病院 回復期リハビリテーション病棟 副師長 鈴木企史さん


・コロナの感染状況は滋賀でも880名を超えている。

・新型コロナ危機管理対策本部を8名配置し、徹底した対策をとってきた。

・介護施設を含むグループ全職員の熱発者を検査。

・職員行動基準として、(1) クラスター防止対策班への連絡を徹底した。

・(2) 安否確認システムによる健康状態報告他、出勤から退院までの感染対策を行なった。

・ラビジェルの使用目標と実際をグラフ化。手指消毒剤の使用量も確認。


・感染チェック項目を作成し徹底を図った。

・課題もあり。不潔オムツを取った後、手袋を取らずそのままオムツ交換実施するなど。

・施設等の換気方法の方針、オゾン発生装置の設置など。



・(3) 私生活での感染対策方針も作成、徹底した。
・入院患者の感染対策に関する方針、危篤や死亡時の面会についての方針も決定した。

・入院患者の荷物や書類の受け渡しのルール、入院患者における外出時の対応、新規入院患者の受け入れ方針、コロナ患者発生時のリハビリ対応方針も作成、徹底した。

・まとめとして、職員発症で接触者の範囲が広がること、3密回避・マスクなど標準予防策・3回目のワクチン接種の重要性が挙げられる。


 

【報告】

テーマ「神崎中央病院 自費PCR検診についての報告」

・現在行われている当院のPCR検査の流れや方法等。

・検査件数や検査傾向等から分かった事や課題について

発表 神崎中央病院 地域医療連携室 中島さん


・2020年9月より実施。

・PCR検査、抗原検査、抗体検査の3種類。

・ドライブスルー形式での検診。

・代理窓口受取を諸条件をクリアすれば可能にしている。 

・結果として、検診数は第3波、4派、5派と増えてきている。

・検診理由はさまざま。念のため、陽性後の検査希望、会社関係、海外出張ほど。

・まとめとして、当院検査はほとんどPCR検査だったこと、検査対象者の変化の報告。

・今後の課題として、検査開始時より需要が変化したことや、ネット環境が苦手な人への対策がある。




【グループワーク】
テーマ「この2年間のコロナ禍を振り返る」

・このコロナ禍で発生した課題、コロナ禍になって気づいた課題や学んだ点など。

・この2年間の経験を今後どの様に活用していくかなど。



【発表】

1G

・課題としては、家族の面会の減少で患者と家族との交通をどうしていくか、在宅での看取りの重要性、飲み会等の交流ができなくなっていること。

・活用としては、感染者に対する対応は、もはや立ち入らないでは済まされないことが明らかになってきたこと、面会禁止も、次の治療に繋げるためにも考慮すべきこと、風評被害に対しては正しい情報をオープンにし共有していくことの大事さがある。


2G

・自分の奥さんも療養中だが、療養場所によっては大変な状況となっている。

・訪問看護の支え合いプロジェクトはNs.のBCPにつながる。

・薬局でも、電話対応も大変。

・医療関係者と一般の方とのギャップがより大きくなっていることが挙げられる。


3G

・2点につき話し合われた。感染対策とコミュニケーションについて。

・感染対策では、ゴーグルや2重マスク、消毒の回数などの意識の変化が出てきていること。正しく恐れる必要がある。

・コロナでのコミュニケーション困難については、デイに行けなくなりフレイルに繋がった例や、ネット対応、また逆に昔あった写真や絵手紙でのコミュニケーションが復活したりもある。「会えない時間が愛を育む」ではないけれども。


4G

・課題としては、業務の圧迫、スタッフ間の疲弊や確保、衛生機材のコスト、学校でのオンライン派と自習派の分かれ、薬の配達急増など。

・活用としては、なんといってもIT化。また感染対策のスキルアップ。他職種の仕事内容を知ることでの理解促進、共感がある。


5G

・Ns.のメンタルサポートや口腔内確認も大きな課題。

・コロナ禍で会えないことにより、比較的元気な方でも滑舌が悪くなったり落ち込みが激しくなるなどある。

・コロナ禍で閉鎖するデイなど事業所もあれば、そのような中でも工夫して受け入れを考えている事業所もある。「なんとか工夫してやっていこう」との意識が、今後の別れ道になってくるのではないか。



【指定発言】
●神崎中央病院 看護部長 高野さん
・さまざまな立場から話を聞かせていだだく中で、多くの気づき、学びがあった。「正しく恐れて、守りながら攻めよ」と理事長はよく仰る。私のおばちゃんが「これは昔の天然痘の時と同じやな」と言ったのを思い出す。そのような歴史的な一幕の中を過ごしているのだなと実感している。



●一般市民代表 
小原さん
・コロナ禍も2年目になり、医療関係者と一般の人との意識の差が大きくなってきているのを感じる。蔓防も関係ないかな?と捉えている一般の人、世代別に見ても、飲食関係者は一生懸命やっているのに報われないと感じていたり、高齢者は出ない、出れないでフレイルや認知症状の心配が出てきたり、子供達はママごとでも手指消毒が出てきたり、その母たちはイライラが募ったり冠婚葬祭がなくなったことでの関係希薄が出てきている。「正しく恐れる」がもっと皆に浸透すればいいなと思う。

<自己紹介>

初めての参加者を中心に自己紹介してもらう。

・兵庫県西宮市むつみ薬局の高橋陽子さんと、参加のきっかけとなったヴォーリズ記念病院事務長の澤谷さん


・大熊由紀子さんも飛び入り参加して頂きました。




今回はコロナ禍の2年を振り返り、今後に活かしていくための方法について改めて考えることのできた実り多い時間だったかと思います。

ご参加の皆さま、ありがとうございました。

また来月もお待ちしております。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


 

【連絡事項】

・第171回 三方よし研究会 令和435日(土)

NPO三方よし研究会 市民公開講座「ケアニン2」上映会

参加費 無料 インターネット配信

(当日はいつでも視聴できます。)

参加希望者はQRコードからお申し込みください。




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