三方よしカレンダー

2023年10月20日金曜日

第190回三方よし研究会のご報告

 

190回三方よし研究会を開催しましたのでご報告いたします。

◇日時:令和51019日(木) 18:3020:30
◇会場:zoomによるwebで開催(NPOまちづくりネット東近江)
(当番:東近江市、東近江市社会福祉協議会、まちづくりネット東近江 )

 〇ゴール
~認知症になっても住み続けられる地域を目指して~
・東近江圏域の認知症啓発活動を知る。
・それぞれの立場(各専門職)で取り組めることを考える。
・地域の中で取り組めることを考え、実践に繋げる。 


【情報提供】  

東近江圏域介護職員初任者研修:楠神さん
1022日(日)に修了式を開催し、小串先生より10名の受講生の方へ修了証を授与していだだく予定。

20分学習会】
〇東近江市認知症への取り組み
東近江地域包括支援センター 位田ひろみさん



・日本における認知症の将来推計
 増加の一途をたどっており、2025年に730万人となる。認知症になったら、皆が入院や施設に入るのは難しいので、認知症の人もそうでない人も、地域の中で住み続けられるようにしたい。

・認知症施策の推進について

 認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、認知症の人や家族の視点を重視しながら「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進していく。令和5年6月14日 共生社会の実現を推進するための認知症基本法が成立

 ・認知症への取組(東近江市)

〇ものわすれ相談室
 ◆月に1回開催(コミセン、市役所等)
 ◆最新式タッチパネルを使用 
 平均所要時間は1人あたり30分程度→相談室に来られない人については、個別別訪問時にタッチパネルを持参したり、地域サロン等で実施。

〇図書館との連携事業(脳活)
 脳活(アルツハイマー月間と合わせて実施)
懐かしい歌を歌ったりしている。
 簡単物忘れテストを実施。
永源寺でした際には25名の参加、湖東でも今後開催予定。
 図書館職員もサポーターとして活躍。

〇見守りQRシール
・認知症高齢者の方が外出し、道に迷う等して行方不明者になった場合に、見守りQRシールに記載された登録番号で身元を識別して、早期の発見と保護に繋げるものです。
・本人の持ち物や衣服に貼り付けて使用します。
QRコードを読み取ると、登録番号と警察署、市役所の連絡先が表示されます。

※個人を特定する情報は表示されない。

〇徘徊者の見守り訓練を実施
 五箇荘地区では1029日に実施予定。それ以外でも取り組んでいる地域がある。

 〇認知症キャラバン・メイトによる認知症サポーター養成講座
 認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対して、できる範囲で手助けする「認知症サポーター」を養成している。

 認知症サポーター養成講座は、地域住民、スーパーマーケットの従業員、小学校の生徒などを対象に実施している。
※認知症キャラバンメイト 今年度40名弱が登録された。昨年度まではコロナ禍でサポーター養成講座の依頼がなかったが、今年度は多数の依頼があり、9月末までに19事業所から依頼をいただている。あれっと感じた時に、連絡をいただきたい。

 〇認知症初期集中支援チーム 認知症疾患センターと協力して支援を行っている。
 診断を受けたが治療に繋がらない、サービスに繋がらない方の支援を初期支援チーム介護を行っている。ケアマネから相談をいただいたケースや、家族から相談があった方に対応している。高齢だからとかなど相談に来られない方もおられるが、認知症疾患医療センターにつないだりしている。

※地域包括支援センター
 三職種(保健師、社会福祉士、主任ケアマネ)で対応している。
 東近江市地域包括支援センター
 能登川地区地域包括支援センター
 令和61月より 五箇荘地区地域包括支援センターの開設を予定している。

暮らしの困りごとを制度や支援につないでいる。地域の住民さん、お店の人などから連絡あり、対象者と面談を行い、本人に必要な支援に繋いでいく。介護保険だけでなく、生活支援サポーターなど、必要な支援につないでいます。

【活動報告】               
『認知症徘徊模擬訓練について』

東近江市社協:上田祐子さん、愛東くらしの会議:楠神渉さん、愛東地区民生児童委員:辰己はる枝さん、家族:西浦澄美子さん  

〇命のバトンの取り組みが認知症啓発活動へ


・愛東地区での認知症理解の取り組みの一つに、命のバトンの取り組みがきっかけで展開してきたものがある。
・命のバトンは地区の専門職の方々と共に、第1次計画より取り組みを進めてきだ。現在は、第3次計画となり、あいとう暮らしの会議が主なりすすめている。
・平成25年に命のバトンを進めていきたいとの相談があり、福祉プロジェクトで相談をしていくことにしたのがきっかけ。

 ・なぜ、“命のバトン”なのか?
 当時の愛東地区のようす
 少子高齢化。高齢者が増えていく中で、いざというときに、不安を感じる。災害時、市や自治会の動きがすぐに対応できるのか不安を感じる。
集落に福祉委員会があるが、機能できていないところもある。
各自治会で隣近所での見守りや暮らしの変化への気づきを高めることが大切!との思い。

 愛東地区での命のバトンの狙いとしては、
命のバトンを単に各家庭に設置していただくことだけを目的にせず、命のバトンを通して、「命・家族の大切さを見直す」
「集落ぐるみで見守りの雰囲気づくり」
「人を大切にする地域づくり」
を醸成すること。

また、命のバトンを推進していく中で大事にしたことは、
 ・どこかの一部の団体だけで進めていくのではなく、地区全体の運動とすることで根付く、見守りが広がっていくという考えであえて、外だしで様々な人、団体が関わる命のバトン推進委員会を立ち上げた。
 ・暮らしの基盤は自治会。そして、一番身近な見守りの場は自治会。個人でしてもらうのではなく、自治会ぐるみで命のバトンの設置や更新、そしてその先にある見守りを考えていってもらうことが大切ということで自治会へ理解を求める説明や周知をわかりやすく、関心もってもらえるようにと、自治会へ出向いて寸劇をした。。
 ・命のバトンを単なる設置や更新作業にしないために啓発活動に力を入れた。
命のバトンを単なる設置して終わり、更新を単なる作業にしないために、更新の意識づけや、見守りへつなげるため、啓発活動に力を入れている。
地区の夏祭りでのイベント時に、ステージで命の大声コンテストを開催したりして、子どもから大人まで、「命のバトン」のことを知っていただくようにしている。
810日(バトンの日)」と定め、毎年の更新を図っている。
更新の啓発のために、命のバトンの住民さんから応募していただいた絵を使用したポスターの掲示や、ゆるきゃら作りを行っている。
※命のバトン設置数は、1604世帯で、95.6%の設置率となっている。
成果は設置率だけでなく、毎年、1回の更新時には福祉委員会、民生委員が一緒になって気になる世帯への声かけなど地域ぐるみの見守りへつながり、民生委員と計画推進メンバー、バトン推進委員会で命のバトンを通して感じていることを懇談する場をもった。
そこで、高齢者の移動の困りごと、認知症の方が増え、地域でどう見守ればいいか、認知症になっても安心して暮らし続けたいという思いなどが聞かれ、移動支援や、認知症理解の取り組みへとつながっていくことになりました。
今後も、命のバトン啓発活動を継続して地域での助け合いを広げていきたい。

 

〇認知症勉強会が一人あるき高齢者の捜索訓練に


命のバトンの取り組みの中で、認知症になったら不安だ、地域に住むことが出来ないとの声があり、認知症勉強を開催することにした。
認知症に関心のない方にも参加していただきたく、企業とコラボして、卵一パック&ジュースをプレゼント。一度参加された方は、プレゼントがなくても、認知症の勉強会等に参加していただくことができるようになった。
2016年より4年間にわたる研修会を経て、ひとり歩き高齢者の保護訓練を実施したく、兵庫県より内海氏にお越しいただき、勉強会を実施。翌年度に保護訓練を行う予定であったが、コロナで暫く延期し、昨年度より再開している。
仕切り直して、研修会をした後、民生児童委員を対象とした声掛け訓練を実施することができた。

 〇認知症勉強会や、一人あるき高齢者の捜索訓練に参加しての思い。
 愛東地区民生委員児童委員:辰己はる枝さん(事前録画登壇)

・一人歩きの方の保護訓練を実施してみての感想?

 毎月定例会の時に研修会をしてるんですけれども、ちょうど8月にその一人歩きの方のご訓練することになました。認知症の方には、こういう声かけたらいいなとか、自分で頭の中では考えていたんですけれども。実際やりまして、ひとりでは本当に対応の時に困るなあっていうことをあの感じたのが第1の印象でした。


・今後どのような展開をして行くとよいのか?
 本当に一人での対応っていうのが、そのときにどうすればいいのか、その方と声を掛けて声かけしてるんですけど、じゃあちょっと目を離したすきにどこか行かれるとか、大変不安になりました。で、やはりその時に思ったのは。例えば私の住んでいる地区でみんなが共有していればいいのではないか、誰か通りすがりの人とか、ちょっと声かけなどできると、安心してその認知症の方を見守れるんじゃないかな。声かけもできて、効果があるんじゃないかなっていうことを実感いたしました。今後、集落あげて声かけ訓練っていうものが広がっていければ、本当にあの私どももこれからもあの高齢者の後期高齢者にも踏み入れているんですけれども、安心して。年をかさねられるんじゃないかなっていうように思います。

 〇認知症勉強会、に参加しての思い、困りごと、こんな地域になって欲しい
  家族:西浦澄美子様

 ・認知症の方を家族にもつ当事者としての困りごと

 母が95歳で足腰がすごく丈夫でして、年の割にどこでも徘徊っていうか歩き回れる体なんで、時々家に居ない時に出てしまったり、家で留守番してるのが一人なので。できるだけついてやりたいと思うんですが。どうしてもできないときは、なんかもう一人で出てしまって大騒ぎになって困ったこともありました。

・どういう愛東地域になったらこう住みやすくなるのか?
 難しいですけどねえ。この町内では、うちの母は認知症だっていうことをご存知の方がたくさんいらっしゃるので、皆さんに助けてもらいながら、さっきも言った徘徊になってもおばあさん見たでとか行かはったよとかそういう風に。まあ、昼間はそうして皆さんの目があるので、助けていただくってことがあったんですが。夜間はほんまに困りまして、もう主人と2人がどこ探してやろうわからんっていうことがあったので。これからそうですね。ええご存じない方がいらっしゃっても、この方、ひょっとしたら認知症かなって思われるフシがあったら、ちょっとお声がけしていただいて、おばあさんどこから来たの?とかゆっていただけると嬉しいかなと思います。
 
 この前、相手の住民さんといっしょにしたあの一人歩きの方のお声かけ訓練がね。そんな事に通じるんじゃないかと思います。

 

まとめ
 命の大切さ、家族の大切さを考え、集落ぐるみの見守りの雰囲気づくり、人を大切にする地域づくりを広めていくことを目的として始めた命のバトンの啓発活動が、認知症の勉強会、ひとり歩き高齢者の支援に繋がり、地域の住民さんや医療福祉関係者と共に、認知症になっても住み続けられる田園を目指して活動を行っています。
 次年度には、小地域(自治会)での、ひとり歩き高齢者の支援を実施する予定であり、地域での助け合いを広げけていきたいと思います 

〇「認知症マフ」の紹介としがケアマフの会の活動について

 Opull 作業療法士:しがケアマフの会 髙田優さん



・認知症マフってな~に?

 イギリス発祥の、認知症ケアのために使われる筒状のニット製品で、色がカラフルで、たくさんの小物が内外についている
   筒に手を入れ、小物を触ることで、認知症の方の心がほっと落ち着くもので、イギリスでは、手でいじるマフっていう意味の「トゥィドル マフ」と、日本では「認知症マフ」と呼ばれている。
 対象は認知症の方に限らず、精神・発達障害のある方も、私たちも、みんなが使える。「認知症マフ」は他にも、ケアマフ、スマイルマフなど、いろんな愛称で呼ばれている。
現在、朝日新聞厚生文化事業団が中心となり、全国的に普及啓発活動が進んでいる。

・認知症マフにはどんな効果があるのか?
 「快」の感覚が得られる
 周囲との関わりをもたらす
 身体拘束を減らせる可能性がある。

・効果について知ってもらいたいこと
 「渡せば認知症の症状が落ち着く!」というイメージを持たれる方が多いが、そういうものではなくて、認知症マフに手を入れ、柔らかくあたたかな心地よさを感じる中で、昔の記憶をたどったり、周囲の人から声をかけられたりすることで心が満たされ、その結果として、症状がやわらぐこともある。認知症マフは、一種のコミュニケーションツールであり、渡して終わりではなく、「マフとともに対象者に関わる」ことが大切。

・認知症マフ製作のポイントは?
 筒状で、両側から手を中に入れられるものであり、温かく、柔らかな素材を使う。

 ニットが主流だが、布やタオルなどを縫ってもOK。便などで汚れることもあるので、・洗濯のしやすさ重要。大きさは15×3040㎝くらいが推奨されており、大きく作り過ぎて、頭から被って窒息しないような配慮も必要。!飾りは外側にも内側にもつけると効果があり、マスコット,リボン,ボタン,おもちゃなどを付けるが、飾りは異食予防のためにしっかり固定することが大切。異食行動がある方には、小さな飾りや食べ物モチーフは付けずに、飾りなしとしてもOK
 出来る限り、その人にあったオーダーメイドで、好みや人生歴に合わせた色や飾りをつけることで、よりよい反応を引き出せる可能性がある。例えば、黒い猫を飼っていた方には、黒い猫のマスコットをつけるとか、和裁をしていた方には、着物の生地で作った飾りをつけるなど。

・しがケアマフの会について
 地域団体「地球ハートヴィレッジ」ノルウェーニッティングの会と髙田で立ち上げた、認知症マフの普及啓発活動をするボランティア団体であり、認知症マフの愛称を「ケアマフ」としている。活動拠点は東近江市池田町「はなやの母屋」でケアマフを使ってみたい人、作ってみたい人、、寄付などで協力したい人の交流の場として、奇数月の第3水曜日の1012時に「ケアマフの会」として開催している。ケアマフは販売もされているが、地域でつくって、地域の中でまわしていきたい。
 次回は1115()に開催予定で、チラシを作っていますので、参加したい方はご連絡ください。FBとインスタグラムも作っていますので、よろしくお願いたします。

 【グループワーク】

テーマ『認知症の啓発活動について』
視点 〇それぞれの立場(各専門職)で取り組めること。     
       〇多職種で、どのような連携ができるのか?  
     〇地域で、どのような取り組みができるのか?

【発表】
1G:最初は私の方から、認知症の理解を深めるためにどうしたらよいのだろうか?との視点でお話をしました。花戸先生からは、民間企業、コミュニティを巻き込みながら、持ち味を発揮して、取り組みをすすめるといいのではないかとお話しがありました。
地域の方の理解が、一番力になるのではと思う。愛東のように、地位づくりをするところから考えるのがよいのではとディスカッションしていました。 

2G:一番初めに、実際に認知症にかかられている方を、どこに繋くのかが難しい。家族さんがあんまり動いてくれない。また、脱水が認知症の原因になることもある。高齢の家族さんは脱水のことなど知らないから、放置されてしまうことがあり、症状が進む。家族さんをどのように巻き込んでいくのかがが大切。県でも介護者の研修だとか、インターネットで検索されることが多いのでで、HPの環境作りなども行っていきたい。
その上で、圏域で取り組みたい。命のバトンは他の地域でも広めていただきたい。

3G:取り組みが興味深ったです。いろんな地域で活動を広げるにはどうしたらよいのか?地域格差もあるので、地域によっては、今すぐの活動が難しいところもある。今現在、当事者としてかかわっている方がおられる。でてくる対応が異なってくるので、家族の負担が大きくなりがち、本人へというよりは、家族への支援も大切。ケアする側としてかかわっている感じ方も異なるので葛藤あり。エーザイさんからは医療従事者からは身体拘束に悩まれているので、本日のマフが有用ではとの意見もありました。早期発見、早期治療の取り組みをどのように広げるのか? 重度化する前に支援に入れるようになりたい。

 4G:多職種できること、認知症の理解や、分かり易く伝えることが大切。地域とつながる愛東の話を聞くなかで、この後、小串先生から徘徊保護訓練のお話しがあるかと思いますが、座学ではなく、一人一人に伝えることが大切。
伊藤先生がご自身の経験を踏まえてオレンジリングを取得されたことなどが、まさしく啓発につながると思います。

 5G:サポーター養成研修の講師をしたり、病院でのレスパイトで支えたり、フレンドマートの前で啓発活動をおこなっている人がグループメンバーにおられた。ダイハツでは工場で出前講座をしている。啓発の課題として、地域の中での繋がりの濃い薄いがあるので、薄いところに重点的にかかわるのがよい。
予防では耳が聴こえにくくなると認知症が進みやすいので、補聴器の使用なども有効では? 地域で認知症とか関係なく、困った時に、SOSをだせる馴染み、つながりが大切だと思われる。

 

指定発言
〇東近江市地域包括支援センター長:河島克彦さん
皆さん、お疲れ様でした。今日の内容で、印書に残ったことが2点ありました。マフを手に持っていますが、手放すと寂しさがあり、体感的にもマフはよい取り組みだと思いました。また愛東の取り組みは地域の繋がりを活かしたよいとりくみだと思います。
見守りの意味だとか、早期の受診の意味を広く知っていただくような、わが事として分かること大切だと思いました。コロナ前は、認知症の人形をつくったりなど、楽しみが大切だと思いました。これからの取り組みは、愛東のように、専門職や地域住民さんが共通の目標をもって取り組むのが大切。全国でも展開されている、チームオレンジのことにも関心を持って、活動につながるような啓発活動を進めていきたい。

 

〇五個荘地区認知症行方不明者早期発見・保護訓練 小串医院:小串輝男先生
令和5年度 第1回五箇荘サポート委員会を626日に開催しました。規約も作成しており、コロナ禍においても年に2回だけは委員会を開催してきました。今年度は来週の日曜日、1029日に認知症行方不明者早期発見・保護訓練を実施します。そして、11月には反省会を行う予定です。また、認知症研修会なども開催しています。
五箇荘は3地区でAブロック、Bブロックに分けて実施しています。各字の配置人数や連絡フロー図も作成しています。1025日にABブロック参加者に各担当が注意点を親しくご指導して行く予定です。単に発見のみを目指すのではなく、この訓練を通して認知症への理解を深め地域ぐるみで、声掛け、見守りができるまち作りのきっかとしたいと思います。
最後に、九州玉名市、永杉くんの名言。よいものは徹底的にパクる。TTP

【連絡事項】 
191回 三方よし研究会 令和51116日(木)18:30~20:30
○当番・会場  ケアマネ、東近江敬愛病院











2023年9月14日木曜日

第189回 三方よし研究会開催のご報告

この度、第189回の三方よし研究会が開催されましたので、ここにご報告いたします。

 

◆日時:令和5914() 18:30~20:30

◆会場:近江八幡市立総合医療センター及びZOOMによるWEB開催

◆当番:近江八幡市立総合医療センター

 

【ゴール】

◯心不全患者の治療やケアを理解する

◯心不全患者の在宅療養を支えるため、それぞれの立場で出来ることを考える


 

【情報提供】

三方よし研究会主催 介護職員初任者研修の中間報告について 楠神さんより

今年は10名が受講。当会会員も多数講師として参加して研修が全体の6割ほど進んでいます。10月末には終了予定となっています。


【進行】小串先生、谷川摩里子さん


【挨拶】

近江八幡市立総合医療センター 白山武司院長より

今年もこの歴史ある三方よし研究会に参加できてありがたく思っています。どうぞよろしくお願いいたします。



【学習会】

地域連携を含めた心不全チームの取り組みについて

近江八幡市立総合医療センター 循環器内科主任部長 中上拓男先生より




・心不全はあらゆる循環器疾患の終末像であり、多くの疾患に併発する。

・心臓病の中で死亡原因の第一位が心不全。

・心不全入院患者数は毎年1万人ずつ増加しており、当院でも同様の増加傾向となっている。

・80歳以上の高齢心不全患者の予後は極めて悪いことがデータで出ている。

・慢性心不全の臨床的特徴としては、高齢・合併症が多い・再入院率が高い・心理社会的要因が再入院に影響する、ことがいえる。

・当院でも、心不全患者は高齢者の割合が高く、介護度が高い傾向がある。

・心不全に対する疾病管理には、様々な医療専門職の協力が必要

・心不全管理プログラムを導入した結果としては、再入院率が16%→4.5%、再入院までの日数が81日→212日と明らかに効果が出ている。

・1990年代から、チーム医療の有効性について、多くのエビデンスが生まれた。ESCガイドラインでも心不全チーム医療は強く推奨されている。

・当院でも心不全チームを発足させた。目標は心不全患者の再入院予防、再入院までの期間延長。心不全療養指導士も当院から6名が誕生した。

・心臓リハビリテーシについては、2011年8月に開設した。

・薬については、特に病院薬剤師と薬局薬剤師との薬薬連携により、退院後の服薬コンプライアンスが改善している。

・栄養指導も大事。日本人の好む食事は塩辛いものが多い。減塩にあたっての管理栄養士の存在は重要。

・看護師の病棟・外来連携として、血圧・体重・服薬記録等につき、心臓病手帳の存在がある。心臓病手帳の使用で、予後を改善することがエビデンスとして明らかになっている。

・心臓病手帳の他に、患者教育ツールとしての心不全教育ビデオがある。
・高齢心不全に対応したプログラムをもとにチーム対応している。

・連携を深めるためにはまず顔の見える関係づくりから。近江八幡心不全地域連携の会を、この三方よし研究会を参考に立ち上げ、隔月奇数月の木曜日に定期開催している。これまで6回開催された。

・心不全啓発のために「心不全シール」も作っている。





【課題提供】

滋賀県心臓病手帳について

訪問看護ステーションゆげ 雨森千恵美先生より

・滋賀県の心不全患者の状況と課題としては、増える高齢患者を地域で診ていく上でのスタッフの知識不足、また県統一の連携ツールや人材育成体制がない、ことがあった。

・「滋賀県心不全在宅医療支援事業」が、令和2年4月に滋賀県の心不全診療の充実化と医療費削減を目的に立ち上げられた。ミッションは、多職種協働によって心不全診療のケアや質を高めることで、心不全患者のQOLを向上させ、健康寿命の延伸に貢献すると共に、地域で安心して人生最期の段階を過ごせるようにすること。

・心臓病手帳の作成は、多職種によるチームで支援し作成することとなった。特徴は、教材(心不全について/わたしのACPシート)と自己管理手帳(びわこ心不全スコア・記録・伝言板の記入など)の2本柱となっていること。


・ACPシートでは、心不全の病状進行のパターンや治療方法、緩和ケア、症状について解説している。

・びわこ心不全スコアは、心不全兆候のいくつかの項目を数値化してスコアリングしていけるようにしている。

・出来上がった教材を使用してみての感想としては、高齢者には内容が多すぎる、点数化に戸惑いがある、ページがとれやすい等の意見があり、今年改訂作業を進めているところ。
・具体的には、指導の有無がわかるように、目次項目欄にチェック欄を設ける、心不全情報シートページを『教材』から『自己管理』へ移行する等々、使いやすいように変えている。


【グループワーク】

各グループでの意見交換

●テーマ
1.心臓病手帳の利用状況、及び普及のためにはどうすればよいか

2.心不全患者の再入院予防について、在宅療養中どのような取組ができ

るだろうか


【発表】

<1グループ>

・手帳自体の存在を知らない方が多かった。研修で聞いたが使ったことがないという意見も。

・心不全の管理は難しいので手帳は有効だと思うし、広めて使いたい。

・普及としては、診断された時に病院や診療所で渡す、患者としても使いやすいようにクーポンなど得点があってもいいのでは?という意見もあった。他窓口で提示を促す、手帳を持っていると示せるものがあれば情報を記入していける、などが上がった。

・再発予防としては、デイサービスなどで記入してもらう、主治医からもポイント等を記入していただく、訪問看護からは体重増減等に気をつけるなど上がった。

・特に一人暮らしだと管理が難しい、またデイなどのように皆で集まるなど、一緒にがんばるのもいいのではないかという意見が上がった。


<2グループ>

・連携としては、認知度をあげていく、民生委員さんなど地域に密着している方の協力も仰ぐ必要がある。

・在宅に戻った時には状態が落ちることを見越して、また病院も受け入れ体制を取っておく、在宅では連携して状態把握できるようにしていくのが大事。


<3グループ>

・普及としては、こういった手帳を持っていますか?と聞くことがまず大事。また診療所や行政の窓口にポスターなどを貼って知ってもらうのはどうか。また退院時に連携して使用していただくなど。

・再発予防としては、手帳のつけ方について、訪問看護師がつくなどして勉強会を行う、個別に指導をしていくなどの意見が出た。内科系疾患については訪問看護師がつくと良くなるという意見も出た。

・薬については、薬を飲めない背景を押さえること、本人の経済的や環境的な背景等に関し、場合によっては行政も介入して環境整備していく必要性もあるとの意見も出た。


<4グループ>

・手帳を知らない、持っていないという方が多かった。

・民生委員など住民啓発できないかを考えたい。やはり人から人へ伝わるのが一番効果が大きいとの意見が出た。

・若いうちに取り組むことも大事ではないか。

・再入院防止のために、連携していくその推進役、取りまとめ役がやはり必要、それは誰か。

・栄養指導と心臓リハビリテーションにつき、地域の中でできることがあるのか、そこは専門にかからないといけないのかにつき教えて欲しい。


<5グループ>

・啓発としては、町のクリニックにて配布してもらうという意見が出た。

・再発予防としては、デイサービス等で記入していただく、理解(おくすり手帳が普及しているので、心臓病手帳をお持ちの方はお薬手帳にシールを貼るなど工夫する)・連携・環境づくりの3つが大事ではないかとの意見が出た。


<小串先生より>

・知らなかった、持っていない、という意見が多かったが、できたばかりなのだから知らないのは当然。むしろ「このような素晴らしいものができた、ありがたい、これを大いに活用していこう」と捉えようではありませんか。




【指定発言】

●ゆうなみ薬局 金澤重幸先生より

 この手帳についての我々自身の理解を深めることが、普及の鍵ではないか。薬剤師会でもできることはないか検討していきたい。病院から退院されるときにトレーシングレポートをいただけるようになり、患者さんに的確に対応することができて非常に助かっている。また退院前カンファレンスに参加できるようにしていきたい。




●近江八幡市健康推進課 中村真悠子保健師より

 私は地域で悪くなる前の予防の段階で地域住民と関わっている関係で、手帳を使用している方との関わりは少ないが、予防の観点から現在の取り組み等を紹介したい。

・滋賀県の死因別死亡数の割合では、心疾患が悪性新生物に次いで2位の位置にある。

・滋賀県の標準化死亡比としては、急性心筋梗塞の割合が突出している。

・近江八幡では乳幼児から少年期、青年期壮年期、高齢期と、年代別にアプローチしている。

・減塩と血圧についてのロゴを作り、公用車に貼って啓発に励んでいる。

・また小学生向けに血圧授業を行なっており、「血管くん」なる正常血圧啓発キャラクターも作成している。薬局でも血圧や減塩ポスターを貼ってもらっている。先日は地元スーパーでもイベントを行った。

・近江八幡市民であれば、血圧計は無料で貸出し可能、またオリジナル血圧手帳もダウンロードできるようにしているので、どうぞ活用していただきたい。




 

 

【情報提供】 患者総合支援室 近野さんより

・排尿支援プロジェクトについての紹介



 

【連絡事項】

190回 三方よし研究会 令和51019()18:30~20:30

お題 認知症啓発、徘徊模擬訓練、ケアマフについて

当番 東近江市役所、社協、まちづくりネット




今回は心不全についての深い学びがいただけました。近江八幡総合医療センターの皆さま、ありがとうございました。

また次回もどうぞよろしくお願いいたします。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


 

2023年8月17日木曜日

第188回三方よし研究会のご報告

 第188回三方よし研究会が開催されましたので、ここにご報告いたします。

◇日時;令和5817() 18:30~20:30
◇会場:ZoomによるWEBで開催(東近江地域医療支援センター 多目的室)
(当番:湖東歯科医師会 ) 

ゴール
○ オーラルフレイルが与える全身への影響を理解する
○ 各職種がそれぞれの立場で気づく、オーラルフレイルのサインを確認する
○ どのタイミングでどの職種に連携するのか 

【情報提供】
・湖東歯科医師会 会長就任挨拶 湖東歯科医師会 会長 歯科医師 小川勝弘 様

 6月より湖東歯科医師会の会長をしております小川です。本日は、オーラルフレイルをテーマに研究会を開催させていただきます。物を嚙む機能が低下するなどして、食事量が減り低栄養になることがあります。そのようなことの予防について検討することができないかと本日の企画を行っていますので、よろしくお願いたします。
 

・健口いきいき動画のご案内 湖東歯科医師会 歯科医師 輪田茂樹 様

 湖東歯科医師会の和田です。コロナの為に会の活動が低下していましたが、健口いきいき動画を作成しました。QRコードから動画を視聴することができますので、ぜひご覧ください。


・第9回多職種キャリアアップ研究会 多職種キャリアアップ研究会検討委員 楠神 渉

 多職種キャリアアップ研究会の楠神です。今年で9年目となる多職種キャリアアップ研修会を10月1日(日)13:30からG-NETしがで開催します。第1部で地域医療と防災でまちづくりについて、森本先生にお話を伺ったのち、第2部、3部で災害時に対応に等について考える機会となります。ぜひ、ご参加ください。

30分学習会】
 ・オーラルフレイル予防・歯科衛生士の挑戦! 安土学区まちづくり協議会 あづちチャレンジ事業活動報告

 NATURE RYT200ヨガインストラクター 歯科衛生士 溝井敬子 様
 ・オーラル=口腔 フレイル=虚弱
 オーラルフレイルの予防に向けて歯科衛生士の取り組みを報告させていただきます。その前にヨガを取り入れた、予防運動を皆さんと一緒に行いますので、ご一緒にお願いいたします。(実際にヨガ体操を実演していただきました。)
 ・・・このような体操を安土学区のコミセンで行っています。「くちトレ・椅子(チェア)ヨガ」も実施していますので、もしよろしければご参加ください。ヨガをしているようで、これが口腔機能の訓練になっています。
 また、通いの場で出来る!!簡単口腔機能チェックを今年は予定していますので、報告できればと思います。これからも「くちトレ・椅子(チェア)ヨガ」が広がるように取り組みを進めていきたいと思います。

 ・高齢者質問票からの口腔機能低下者への取り組みについて

 東近江市健康医療部健康推進課保健センター介護予防係 保健師 中野由美子 様

 東近江市の歯科保健事業では、身近な地域でのサロンやまちリハ、出前講座などで歯科健康事業を実施し。高齢者のオーラルフレイル予防や、健康状態の把握に努めています。

 高齢者質問票(フレイルチェック表)は以下の通りです。


  令和3年度に3259人にアンケートを実施した結果、歩く速度が遅くなった、硬いものが食べれなくなった等が上位を占めました。また、硬いものが食べれないと回答されたうち、歩く速度が遅くなった方と相関関係で見られ、全身のフレイルに先立って、オーラルフレイルが生じている可能性があります。咀嚼機能も嚥下機能も両方該当した人が75名(17%)おられる。
 オーラルフレイルの定義=老化に伴う様々な口腔の状態の変化に、口腔健康への関心の低下や心身の予防能力低下も重なり、口腔の脆弱性が増加し、食べる機能障害に陥り、さらにはフレイルに影響を与え、心身の機能低下にまで繋がる一連の現象及び過程。

 アンケートを実施しての3つの気づき。

 ①    集計結果
 ②    検診データ:全体の4割が歯科受診ありと回答。(半年前に比べて硬いものが食べにくい、お茶や汁物でむせる38.1%)
 ③    地域サロンからの市民の声;相談を受ける場所までいけない。→「対策」個別歯科指導が必要。

令和4年度「(新)訪問歯科相談」取り組みを実施。
 対象者 平田地区19名 ※訪問前に、レセプトにて歯科受診歴、内科既往歴、検診などを確認。

 ①    1回目(初回訪問):保健師及び歯科衛生士による同伴訪問(健口スマイルシートなど)
 ②    2回目(1か月五後電話):歯科衛生士(歯科受診の有無確認など)
 ③    3回目(5か月後郵送):歯科衛生士(健口スマイルシートの送付など)

 支援できた人 ①16/19人 88.2
        ②9

 市民の声
  ・交通手段がなく、歯科受診できていない
  ・家族に歯科受診を頼めない(内科優先、継続受診となるため)
  ・歯科治療の必要性を感じていない。
  ・訪問歯科などわかっているが、利用していない。

訪問歯科相談 事業の成果
 個別対応をさせていただき、出前講座では全体のお話はできるが、個々のお話ができないので、歯ブラシを見せていただくなど、細かなところまで助言することができる。
 ・口腔に対して意識の向上
 ・適切な義歯ブラシや舌ブラシの使い方(洗う、下磨きなど)
 ・義歯についての疑問の解消(ぬめり、がたつきなど)
 ・唾液腺マッサージ(食事前や、洗面時に行う)
 ・生活習慣病に対して、糖尿病連携手帳の活用
 ・家族に対して、口腔ケアの方法とタイミングを実施できた。

 今後は質問票の結果から、個別アプローチを行っていきたいと計画しています。
 介護予防事業は地域全体として取り組む必要があります。今後も引き続生き、先生がたには助言をいただくことができればと思いますので、よろしくお願いたします。

 ・東近江圏域における在宅医療推進について~口腔機能管理支援センターを柱にした取り組みについて
 湖東歯科医師会 口腔機能管理支援センター長 住井歯科医院 歯科医師 住井正勝 様

 湖東歯科医師会では、口腔機能管理支援センターを設けて、ここ4年取り組みをしています。口腔機能管理支援センター設立までの流れを簡単に説明させていただきます。
 2025年には支援が必要な方が増えると10年前に予想しておりましたが、その当時は、歯科訪問していただけるのか?訪問歯科をどこに問い合わせをしたらよいのか?など問われる、そのような時代でした。そのような状態でしたので、まずは窓口を一本化した方がよいだろうと、多職種連携に関わりながら、在宅歯科医療連携室を石黒先生に来ていただいて開始しています。当初は歯科衛生士の石黒先生にお願いして、研修等の企画をしておりました。その後、2代目として歯科衛生士の溝江先生に入っていただき、名称を口腔機能管理支援センターとして活動を開始しています。詳しくは、東近江保健所の小畑様に詳細を説明させていただきます。

滋賀県東近江健康福祉事務所(東近江保健所) 歯科衛生士 小幡鈴佳 様


 今回10年目となり、昨年度からまとめをしたいなってお話があり資料を作成していましたので、ご紹介させていただきます。
 県の事業ですので4年間で取り組みをさせていただくことにしました。当初は、住民さんへの周知も不十分で、歯科って訪問してもらえるのって感じでした。そのような状況ですので、在宅歯科医療を滋賀県でもしましょうとなり、湖東地区は医療連携が先進的に進んでいましたので、県より湖東歯科医師会に依頼する流れとなりました。当初は歯科衛生士の石黒先生に湖北から通っていただき、この地域で5年間走り回っていただきました。石黒先生には帳簿の整理や、ポータブルの機器の貸し出し、市の広報に掲載するなど周知も行っていただいています。
 相談件数も年に200件を超えるなど増加しています。そのような中、チームでの取り組みの必要性も高まり、7年目から口腔機能管理支援センターと名称変更して、歯科衛生士の溝井先生に入っていただき、取り組みを行っています。

これまでの成果は以下の通りです。
 訪問歯科診察を受けた方が、圏域ではH25年の339人に対してR4年は1179人と3.48倍に増加。(滋賀県では2.97倍)また、訪問歯科衛生士指導を受けた方が、圏域ではH25年の206人に対してR4年は876人と4.25倍に増加。(滋賀県では3.36倍)となっています。

成果のまとめ
 ・相談機能としての役割が担えた
 ・口腔機能管理の重要性が地域に広まった
 ・多職種との連携が進んだ
 ・在宅歯科医療を担う歯科医師、歯科衛生士の人材育成が行えた
 ・在宅医療の関係者への口腔機能管理の知識の普及が進んだ。体制整備の支援ができた
 近年力を入れている取り組みとしては、在宅歯科医療をチームで行うだけでなく、同行していただいて、空気感も含めて学べる機会にもなっています。
特別養護老人ホームなどにも積極的に研修に来て欲しいとの声もいただいている。

今後対等していく課題
 ・入退院支援の中での歯科的支援の強化
 ・介護保険システムにおける口腔機能向上体制強化に関する支援
 ・人材育成

 口腔機能管理支援センターでしかできないこと
 ・歯科医師、歯科衛生士の人材育成
 ・困難事例への訪問歯科診療の実施
 ・歯科衛生士の無料訪問アセスメントの実施
 ・歯科衛生士を雇用していない歯科医師の在宅医師医療への参画
 ・内科との連携が必要な事例に対するコーディネートの実施
 ・退院時カンファレンスやサービス担当者会議への参加など

 これまでの成果と課題を踏まえた今後のセンターの業務としては、特に以下の3つに力を入れていきたいと考えています。

 1. 各通所・入所施設における口腔機能管理体制整備への支援
 2. 入退院支援への仕組みづくりへの参画
 3. 各市町の地域ケア会議や一体化事業への参加
  また、お口いきいきチェックシートをこの地域で作成していますので、ぜひ活用してください。
以上です、よろしくお願いたいします。

【グループワーク】
テーマ『オーラルフレイル予防対策について』
視点
 〇オーラルフレイルかもという視点で、患者様や利用者様の変化に気づいたことはありますか?
〇それぞれの職種の立場から考えるオーラルフレイルの気づきになる症状は?
〇多職種が関われるタイミングは?、その時どうする?

【発表】

1G:
訪問看護師でも、訪問して口を見る機会がないので、口腔ケアがなかなかできない場合があります。デイサービス、ショートステイにつないで、口腔の状態を見ていただくことも検討した。また、栄養士さんはサービス担当者会議に参加する機会が増えてきているので、そのような際に声を出していくこも大事。口のことをケアマネさんも気になったら、歯科衛生士さんに入っていだだくように支援されることもよいと思う。京都ではチームで口腔ケアに取り組んでいるとのこと。歯科衛生士さんには取り組みをPRしていただくとよいと思う。
宇都宮様:できれば外来受診時に食べているかい?歯は大丈夫?などと入院してからでなくて、外来でそのようなことが普通に確認される、そんな風景になればと思います。

2G:
口腔ケアが後回しになっていると話がありました。口腔がフレイルにつながるとの認識がないように思われる。サロンなどでは男性の方で咽が気になることがありました。また施設でも、義歯が合わなくなった際に、すぐに外して食事形態を柔らかくするなど、口腔の状態が悪化することがあります。
夜、寝る前の口腔ケアが特に重要であると先生からお聞きしました。義歯など、口腔ケアを行うなかで、ADLが上がった症例もあり、口腔ケアの大切さを感じています。オーラルフレイルの周知の機会を持っていただくこと、啓発の機会が必要とのことで、グループワークで意見交換していました。

3G:
先ほどから話がでているように、支援者が病気に目がいってしまって、口腔ケアが後回しになってしまうことが、ケアマネにもあるとのこと。支援者だけが後回しにしているだけでなく、住民さんも身体の衰えは気にされる方が多いが、口の中のことを気にされていない方が多いように思います。高齢の方でも口から食べているかたはお元気でいられることを、周知していきたい。そのうえで、必要時に溝井さんのような専門職につないでいきたい。

4G:
軽い認知症の方で義歯が合わないことを伝えられずに食事量が減っていたが、歯科衛生につないで改善した事例報告がありました。また、竜王町では、歯科衛生士の訪問を積極的に行っておられる。歯科衛生士さんからは年齢に関係なく誤嚥は40代から見られ、そのような方は口腔の衰えが見られること、口腔に関することは全ての年代において大切であることなども周知していきたい。

5G:
オーラルフレイルは気づいたときは進行していることがあり、質問票を使用して調べていくと、言葉が不明瞭になっている時も気づきのポイントの一つであることが分かりました。
ただ、病気になられている方(訪問診療など受けられている方)より、歯科に通える能力のある方が歯が悪い方がおられるようにも思われるとの意見もあります。そのような方を、どういうふうに歯科受診に繋げていくのか? つなぐ際に誰に相談すべきかパッと顔が浮かびますか?と問うと皆さんの手が上がったので、この地域は連携が進んでいると思いました。オーラルフレイルにおいては、大きな病気ではなくて、ふとおかしい、と感じた時が大切であると思います。

指定発言
・国際医療福祉大学大学院 医療福祉ジャーナリズム分野 修士卒業生 歯科衛生士 北澤浩美 様


皆様の発表を聞かせていただいて、本当にこの地域は素晴らしなって思います。言葉が不明瞭などと気づいたときに、医療的なことだけでは、人はついていかないところで、ヨガの溝井さんのような取り組みが大切ではないかと思います。
私たちも、花戸先生が作られてドクターズレストランや、クリニックなどで活動できれば、
歩く速度が遅くなった、咽るなど、普段の中で様子を見て支援ができればと思います。
オーラルフレイルは高齢者だけの問題ではなく、あらゆる世代で大切で、例えば小学生がぽかんと口をあけているとか、そういったことも口腔機能の衰えです。
多職種の皆様には、なにかあの人おかしくない、たべるのが遅くなったなど、どんどん歯科に対してなげかけていただき、それを皆さんと一緒に考えていければと思います。

・湖東歯科医師会 輪田歯科医院 歯科医師 輪田茂樹 様

フレイの方は、そんなに衰えているわけではないので、自分が一番かと思いますが、どこをどうやるのか?を伝えなくてはと思っています。プレフレイルの段階で止めるのが使命と思っています。
 今、フレイルをどうやって乗り越えるかで介護にいくのか、止められるのか、歯科からいうと、口の中が衰えてくると、入れ歯を入れても噛めないという状態になっています。入れ歯を作るのが難しくなっています。入れ歯をいれないと噛めないと、フレイルになるので、気を付けたい。フレイルの脱却に栄養と運動は欠かせないと考えます。
歩行能力が1分で60m以下だとフレイルの可能性があると言われています。信号機が分速40mで設定されています。フレイル予防に力をいれるのがよいと思います。下からみると、噛めない、発音が悪い、こぼす、こういったことを歯科だけで見つけるのは難しいので、多職種の皆さんの観察力に期待したいと思います。
今日はありがとうございました。

 

その他
大熊様:とても立派に話されていて関心しました。以上が感想です。


宇都宮様:ACP研修会を行いますので、MLを見てください。


西谷様:看護師がリハビリをできるようにと研修会をしています。MLで送付しますので、希望者は参加ください。

小串先生:食べることは生きること、生きることは食べること。これが一番大切かと思います。


 

【連絡事項】 ・第189回 三方よし研究会 令和5914()18:30~20:30
○当番・会場 近江八幡市立総合医療センター
※次回は第2木曜日の開催となりますので、お間違えのないように!
多数の皆様のご参加をお待ちしています。