日時:平成30年12月22日(土)16:00~18:00
会場:近江八幡市立総合医療センター よしぶえホール
(当番:東近江医師会、近江八幡市蒲生郡医師会)
ゴール
○ソーシャルキャピタルという言葉とその内容を理解する。
○社会参加と健康寿命の関係性について学ぶ。
〇どのような方法を用いて地域の中で助け合うことができるのかを知る。
【情報提供】
・暮らしを豊かにするための外出支援研修:街かどケア滋賀ネット:楠神より
・東近江医師会 会長:島田先生より
【学習会】
『長生きできるまちづくり』
千葉大学 予防医学センター 社会予防医学研究部門 教授
大学院 医学研究院 公衆衛生学 教授
国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター
老年学評価研究部長(併任)
日本福祉大学 健康社会研究センター長/客員教授(併任) 近藤克則先生
・我が国の人口は長期的に急減する局面にある。
・2025年に向けた介護人材は37.7万人不足する見込みとなっている。
・2007年生まれの半数は107歳まで到達するとの推計もあり。(グラットン L)
・健康格差:低学歴・低所得ほど死亡又は要介護のリスクが大
・地域格差:地域よってIADLに3倍の差がある。
政令指定都市には暮らしているだけで、認知症にならない要素がある。→歩かないと生活ができない。→1日30分程度歩いている街は認知症のリスクが少ない。(ただ単に歩くより、頭を使いながら歩行する方が効果的。)
・塩分摂取量:先進国では塩分摂取量の7割は加工品からとのデータもあり。多品種の商品を選べる街なら健康になれる可能性がある。
・スポーツ関係・ボランティア・趣味関係のグループ等への社会参加の割合が高い地域ほど、転倒や認知用やうつのリスクが低い傾向がみられる。(運動は一人より仲間とするのがお勧め)
・笑わない人で健康感悪いが1.5倍。
・役割を担って社会参加している男性でうつ発症のリスクは 7 分の 1となるデータもある。(社会との多様なつながりがある人は認知症発症リスクが半減する。
・現在、「見える化」システムによる「課題設定」と「手がかりの発見」のシステムつくりを行っている。
・介護予防事業を活用した地域づくりの例:ボランティアサロン活動を推奨。地域組織に参加していない者で認知症発症が多い。→サロン参加群で要介護認定率は低い。(サロン参加群で認知症発症3割減とのデータもあり。)
メンバーは軍団長の八木恵子様、大谷博美様、山下大輔様、坂本明美様、又新しく、大浪雅子様、中村様、垣花様の紹介(^^)
【地域まるごとケア ~地域の中で助け合い活動~】
『たまり場がはぐくむ仲の良いまち』
一般社団法人中野ビレッジハウス
小梶 猛 氏
・グットアイバイスを聞きたくない、グッドニュースを聞きたい。
・50年森でハートビレッジ活動を行っている。
・地域の中の施設(塩と醤油)を活用して街づくりを行っている。
・中野ヴィレッジ(空き蔵を改装して活動の拠点としている。)
・地区のボランティアセンター等に拠点を活用して頂いている。
・軽トラ、草刈り機、新鮮野菜が地域をつなぐ3種の神器となっている。
・協働と連携で地域づくりを進めていきたい。
『チーム永源寺について』
チーム永源寺 大石
和美 氏
・チーム永源寺の会議は、夕方にも出にくい方がおられるので、昼間の開催としている。
・パンフレットは進化版を配布している。医療、福祉従事者、地域の方々、暮らしのちょっとお手伝いして頂いているボランティアグループの方など、地域の皆さんに参加してもらっている。
・専門職だけの会議では地域を支えられないのでは?とのことで、地域の皆さんが参加する「輪つなぎ」会議を年に2回程度開催している。
・ご飯が食べられなかったらどうしますか?を合言葉に、年老いても認知症になっても、障がいを抱えていても、この地域で暮らしていけるように活動を行っている。
『商助でつながるお互いさまのまちづくり』
近江八幡市福祉保険部長寿福祉課 高齢施策グループ 門
恭子 氏
・近江八幡市では高齢者が地域で安心して暮らせる社会の実現にむけた重点項目として居場所・通いの場(週1回以上)、生活支援サービスの整備、送迎・移動支援を3本柱としてる。
・商助とは:近江商人の三方よし「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の精神に則り、企業や事業者が地域への貢献に努力し、商いが地域を助け、地域が商いを助けるしくみを、高齢者の生活の支援体制の整備に活かしていくしくみづくりを進めるもの。
・商助推進会議:①近江八幡市ささえあい商助推進事業者登録制度の創設 ②地域と事業所が連携する生活支援システムの構築
・ロゴマークが決定した。このマークは、三方よしの「よし」とする三つのチェック()を組み合わせ、かつそれらを人と見立て、力を合わせ支え合う様、囲んだ部分で地域全体の意、中央部分に「商助」とその読みとして「SHOJO」を配している。
若い植物の生命エネルギーを感じる瑞々しい緑色で、豊かな自然環境と歴史的風情のある近江八幡をあらわしていて、地域の特性を活かしたお互いさまのまちづくりの推進に向け今後も取り組みを進めていきたい。
『パネルディスカッション』
花戸:参加する人、活動する人をどのように探しているのか?
小梶:一本釣りしている。
八木:収支は?
小梶:900万円かかったが、500万が補助金、SIBで300万円、100万円ずつを個人で出している。
八木:私もポケットマネーで行っているが、今日は皆が集まる視点で勉強になりました。
花戸:小梶さんは、このような活動をされているが、ベースに建築士があることも大きいと思います。
大石:どうして、チーム永源寺に入られてたのか?
九里:活動の魅力に引き込まれていました。
花戸:九里さんは、地域の中で自分たちができることを、地域の中で喫茶をしたりなど、混ざり合って、繋がりあって、奥さまと一緒に活動されている。
花戸:商助はどれくらいの規模でされていますか?
門:16事業所が登録されています。
小串:議員の一票の格差には疑問を感じています。都会にはメリットが沢山あるが、そのようなことも調べてもらえませんか? (都会は時刻表を見なくても電車に乗れるが、田舎が調べないといけない。)
花戸:近藤先生、何か感想などあればお願いいたします。
近藤:三方よし研究会に参加させて頂き、想像していたところと、想像以上おことがありました。
想像以上は、大阪など他府県からも参加されていること。魅力ある地域には引き寄せられるのだと思う。
想像通りは、今どきの大学生は人の役に立ちたいと思っているが、役にたてない。助けて欲しい人に出会って、初めて役に立てる。ケアしている人が、ケアが必要な人にであって、ケアされていると言う側面がある。この会ではそのようなことが入り混じっているように感じました。参加させて頂き、ありがとうございました。
花戸:これからの地域共生社会は、繋がり合っていく地域を目指しており。それに向かって取り組んでいる三方よし研究会を今後も続けていきたいと思います。
『交流会』
【次回三方よし研究会】
日時:平成31年1月17日(木)18:30~20:30
会場:東近江総合医療センター きらめきホール
0 件のコメント:
コメントを投稿